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新型コロナを巡る「世代間闘争」の不毛さ。問われる「利他的行動」

4/4(土) 8:34配信

HARBOR BUSINESS Online

 新型コロナウイルス感染症に関するトピックで目立つのが、繁華街などへ繰り出し高齢者などへウイルスを媒介させるリスクを高めている若者に対する非難だ。しかし、そんな若者を糾弾する大人の世代は、妊娠初期の女性に風疹ウイルスを感染させないために抗体検査やワクチン接種を受けているのだろうか。

「新型コロナウイルス感染症を高齢者に媒介する若者」
「風疹ウイルスを妊娠初期の女性に媒介する中年男性」

 どちらも無意識・無自覚なままウイルスの媒介者となってしまいかねないという点においては同等だ。
二つの感染症を巡る事象から、如何にして人々が利他的な行動を取るべきなのかを考えてみた。

新型コロナウイルス感染拡大抑止のキーとなる世代

 世界各地で猛威を奮い、日本でも東京など都市部を中心に感染拡大が続く新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。日本国内における潜在的な感染者は膨大な数に上ると見られ、感染経路の不明な発症者が増えている現在、医療崩壊を防ぐために感染拡大のスピードをいかに減速させるかというフェーズに移行している。

 感染拡大を抑える対策として東京都の小池百合子知事は3月下旬、平日夜間や週末に不要不急の外出を控えるよう都民に要請。近接の県の知事とともに出した1都4県知事共同メッセージの中で「特に感染の発見が難しい若年層」に「慎重な行動」を取るよう求めた。
 感染症対策について医学的な見地から助言等を行う政府の専門家会議『新型コロナウイルス感染症対策専門家会議』も、3月2日と19日に出した「見解」や「状況分析・提言」において「お願い」として若者世代の行動に注意を促している。

 若者世代に対してこのような呼びかけがなされているのは、若年層は新型コロナウイルスに感染しても重症化しにくいとされるものの✴︎、媒介者として重症化のリスクが高い高齢者や基礎疾患を持つ人たちにウイルスを感染させてしまう惧れがあるからだ。
〈✴︎ただし、若者の重症例も報告されており、海外では基礎疾患の無い10代の男女の死亡が複数例確認されている〉

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最終更新:4/4(土) 8:34
HARBOR BUSINESS Online

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