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コロナで半分がなくなる?飲食店「倒産ドミノ」

4/5(日) 5:31配信

東洋経済オンライン

 ロックダウンにならずとも、すでに瀕死状態に陥っている飲食店は数多い。3月27日に小池百合子東京都知事が「飲食を伴う集まりを控えるように」と自粛要請をしたことがトドメとなった。「飲食業が発生源になっているから自粛しろというが、それを補う経済政策は何もないではないか」と多くの飲食店経営者は怒り心頭だ。休業するにも補填はなく、営業を継続しても閑古鳥が鳴く、という生殺し状態が続いている。

 政府や自治体は飲食店など中小企業を対象とした補助金や助成金を増やしているが、「申し込みが殺到しており、融資が下りるのは3カ月後。助成金制度も複雑で非常にわかりにくく、手続きを待つ間に店が潰れてしまう」(米田氏)。実際にフランスでは、三ツ星レストランの有名シェフが署名を集め陳情したことで、ロックダウン中の経費や家賃、給与を補填する策が打ち出された。

 多くの飲食店では、経費の3~5割を人件費が占める。家賃が1~2割で、残りが食材費となっている。もし緊急融資が降りても、それを元手に家賃や給与を払い続けるうちは、店の収入が激減しているために負債が膨らむばかり。感染がピークアウトして通常に戻っても、マイナスからのスタートとなる。いっそ店を潰すにも、元の状態に戻すのには費用がかかるため、進むも退くも茨の道が待ち受ける。

 何よりも辛いのは、コロナが終息する見通しが見えないことだ。「飲食店の半数以上が3カ月後に潰れてしまう事態をリアルに感じている。2021年開催の東京オリンピックで、世界中から人が集まったとき、どこで食事をすればいいのか」(同)。強烈な危機感が署名活動へと突き動かす原動力となっている。

■飲食店を救うなら予算は1兆円超え? ! 

 もともと日本の飲食業界は、多くの店が薄利多売で商売をしてきた。数年前から深刻な人手不足に陥り、有名料亭さえも、後継者不在で閉店に追い込まれている。確かに、今や低賃金で修行を積むなどは昔話で、会社員と変わらない給与水準まで改善されている。それでも労働時間が長いゆえ、離職率の高さは変わっていない。

 実際に50~60代の有名シェフが集まると、「昔は厨房に着いたらピカピカに掃除されていたが、今は『俺が掃除するからいいよ。お前元気か?』と、気遣うようになった」という笑い話が出てくるほど。従業員の待遇が改善される反面、競争環境は厳しくなるばかりで、客単価は横ばいの店がほとんどだ。平時でさえ、どの店も固定費の増加に悩みながら、綱渡りで店を維持しているに過ぎない。

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最終更新:4/6(月) 9:50
東洋経済オンライン

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