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五輪延期による景気への悪影響が殆ど無い理由 (塚崎公義 経済評論家)

4/6(月) 6:30配信

シェアーズカフェ・オンライン

新型コロナウイルスが流行しています。亡くなられた方のご冥福をお祈りすると共に、闘病中の方の一刻も早い回復をお祈りいたします。また、自粛等々の影響で困難に直面されている数多くの方々にも、お見舞い申し上げます。

一方で五輪の延期が景気に大打撃を与えると考えている人は多いようですが、筆者はその影響は殆ど無く、「誤差の範囲」と言っても良いほどだと考えています。その理由を、マクロ経済の景気という観点に絞って考えてみたいと思います。

■五輪の経済効果は既に出尽くし
五輪の経済効果は非常に大きいと言われています。筆者もそう思います。しかしそれは、スタジアムの建設であったり五輪に間に合うようにインフラを整備する事であったりするわけで、その殆どは既に終わっています。

五輪のチケットも販売済みで、延期になっても返金しないという事であれば、その部分についても景気への影響は無さそうです。そうであれば、試合観戦後に食事をして帰る筈だった人が食事をしなくなったり、試合前後に宿泊する予定だった人が宿泊しなくなったりするといった程度でしょう。

数万人が数千円の飲食をする機会が20回ほど減り、数万人が宿泊する機会が20泊ほど減ったとしても、現在日本中で1億人が自粛している行楽や飲食や旅行の景気への悪影響と比べれば、「誤差の範囲」と言っても過言では無いでしょう。

もしも世論が「五輪延期の景気への悪影響を緩和すべく、大胆な経済対策を追加せよ」という事になり、実際に予算が追加されるとすれば、悪影響を差し引いても景気にプラスになる、といった可能性さえ考えられると思います。

■五輪が開催不可なら他のイベントも?
五輪が開催出来ない理由が国内の感染の拡大なのであれば、「五輪が開催出来ないほど感染が拡大しているなら、他のイベントも中止せざるを得ない」という自粛ムードが広がって、景気にマイナスの影響が生じる可能性もあるでしょう。

しかし、国内の感染拡大は比較的うまく抑えられていて、「海外の罹患者が来日しないように、五輪は延期しよう」という事だと理解されるようであれば、夏頃までには「海外からの渡航者を禁止して、日本国内で日本人だけでイベントを開催するのはオーケー」という事になるかも知れません。

そうなれば、自粛疲れをしている人々が夏休みを利用して一斉に行楽や飲食や旅行に繰り出すでしょう。自宅のテレビで五輪を観戦しているよりも、景気への影響はプラスかも知れません。

そんな事が出来るようになるまで感染が上手に抑え込めるのか否かはわかりませんが、兎に角そうなるように祈りましょう。

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最終更新:4/6(月) 6:30
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