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カラダとココロを食から整える。東洋医学で養生の第一歩を踏み出そう

4/6(月) 12:01配信

Tarzan Web

対感染症では西洋医学に勝ち目はないが、生活習慣に基づく不調には東洋医学が指し示す養生法こそが頼りになる。なかでも、今回は食事にフォーカス。肥満も痩せも不調も、その原因はアナタの生活にあり。東洋医学の神髄を知って、養生の第一歩を踏み出そう。[取材協力/若林理砂]

1. まず、基本中の基本。陰陽とはなんぞや?

東洋医学の考え方を理解するうえでまず知っておきたいのが、人間を含む自然界すべての現象をどう捉えるかという世界観。その根幹をなす陰陽思想はどこからやってきたか。

「陰と陽の考えは古代中国の農民思想から来ていると考えられています。最初は光と影、太陽が当たるか否かの対比です。そこから類推して、男・女、高・低、乾・湿、上・下、背中・腹など自然界に存在するものを陰陽に分類します。対となる二つは二律背反、対立構造にあるのではなく、どちらかが欠けると世界が成り立たない。一枚の紙の裏と表のようなものだと考えてください」

陰陽は完全に同列で優劣もなく、世界を捉える二つの見方であり、両方が揃って世界のバランスがとれる。陰陽の性質を示した太極図では、全体は丸をなして、陰(黒)が増えると陽(白)が減り、陽が増えると陰が減る。さらに陰の中には陽があり、また逆も然り。

「陰中陽、陽中陰といって、その構造が延々と入れ子状態になって続いていく。つまり、東洋医学では完全な陰、陽という存在を想定していないのです。たとえば、男性のなかにも女性らしい要素がありますし、女性にも男性的な一面がある。また、陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となるともいい、何事も極端な方向へ進むと陰陽が逆転したりもする」

陰と陽がお互いを補完し合いながら絶えず揺らぎ続け、支え合う。

「養生もまた同じで、極端は避けて中庸を心がけ、カラダという自然の秩序を保つことが大切です」

2. 東洋医学の基礎をなす5つのエレメント。

さらにもうひとつ、五行思想も東洋医学の基礎をなす考え方だ。

「これも農民の暮らしから発生した思想です。農業に欠かせない5つの材料“木材、火力、畑の土、金物、水”が形而上のものとなり、それぞれのエレメントの関係性から世界を読み解いていくのです」

木=植物、成長する、伸びやか。
火=炎上、温熱、上昇する。
土=土壌、生じる、化ける、受容。
金=鉱物、金属、変化、清潔。
水=液体、潤す、下へ向かう。
たとえば、木なら、そのものではなく、上へと伸びていくしなやかな様子。土は、そこから生き物が生じ、還る。水はさまざまなものを潤して、下方へ流れていく。

「こんなふうに、木・火・土・金・水のエレメントの特徴とその関係で、世界のすべてを分類していったのが五行思想です。そしてその対象は多岐にわたり、臓器の働きから、春夏秋冬、方角、味覚、怒りや喜びなどの感情、爪や唇などカラダのパーツも五行に分類されるのです」

陰陽・五行思想は東アジア全般に広がる独特のもので、知らず知らず、我々もその思想に慣れ親しんでいる。酒を飲んでは「五臓六腑に沁み渡るねぇ!」、気に入らない相手には「あいつは陰気でいけねえ」。陰気、陽気はまさに陰陽で、五臓六腑は肝・心・脾・肺・腎の五臓と、胆・小腸・胃・大腸・膀胱の五腑に三焦(リンパ管や細胞間質液の流れる隙間)を加えた六腑のこと(ただし臓器そのものではない)。

「木・火・土・金・水はジャンケンみたいな間柄でもあります。相克関係と言いますが、木克土(木は土に勝つ)、土克水、水克火。植物は土を養分として出てくる、土は水を堰き止める、水は火を消すといった関係性。また同時に、木が燃えて火となり、火が灰となり土壌を潤し、土の中から鉱物が産生されるという母子、相生の関係性もあるのです」

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最終更新:4/6(月) 12:01
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