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クレジットカード、時間帯や金額による利用制限は問題ない?

4/6(月) 8:10配信

オトナンサー

 クレジットカードや電子マネーなど、いわゆるキャッシュレス決済への還元策を政府が昨年10月に始め、キャッシュレス決済の利用者は確実に増えつつあります。

 そんな中、クレジットカードでの決済時、一定金額以上の利用を条件とする店や、ランチ時間帯のクレジットカード利用を認めない店があります。こうした行為は、カード決済の利便性を妨げる行為にも思えますが、問題はないのでしょうか。

「Visa(ビザ)カード」の発行会社や加盟店契約会社に対し、ライセンスを提供している国際ブランド管理会社「Visa」の日本法人と消費生活アドバイザーに聞きました。

利用制限はルール違反

 Visaの日本法人「ビザ・ワールドワイド・ジャパン」(東京都千代田区)の広報担当者に聞きました。

Q.「ランチ時間帯は現金決済のみ」「クレジットカードの利用は、○○円以上の購入や利用に限る」といった対応を行う店や、クレジットカード決済時に手数料などと称して現金決済に比べ10%程度多く請求する店があります。こうした行為は規約違反となるのでしょうか。その場合、加盟店に対しどのような対応をするのですか。

担当者「Visaマークを掲げる加盟店においては、『安心してVisaカードでの支払いができる』という消費者の期待や利便性が保護されます。購入代金の支払いにVisaカードが使われる場合、カード会員に対して追加料金を請求することはできないというルールを定めています。金額の多少によってカードの利用を制限する行為もできません。

もし、ルールに違反する加盟店があった場合、当該加盟店と契約した加盟店契約会社が当該店への調査や指導、交渉などを行います」

Q.政府を中心にキャッシュレス化が推進される中でも、加盟店によるカードの利用制限行為が横行しています。この現実をどのように捉えていますか。

担当者「カードの利用を制限する行為は、利用者にネガティブな経験を与えてキャッシュレス決済に対する信頼低下をもたらすほか、社会におけるキャッシュレス化の推進やキャッシュレス決済による消費を阻害するものと懸念されます」

Q.クレジットカードを使えるとうたっておきながら、会計時に店側から「ランチ時間帯は現金決済のみ」「クレジットカードの利用は、○○円以上の購入や利用に限る」などと言われた場合、利用者はどのように対応すればいいのでしょうか。

担当者「Visaカードの利用に関することは、Visaカード発行会社にご連絡いただくようお願いしています。カードの裏面や請求明細書にカード発行会社の名前と問い合わせ先が明記されておりますので、そちらをご参照ください。

カード会員から寄せられたご意見などの情報は、カード発行会社が、該当加盟店と契約している加盟店契約会社に伝えます。その後、加盟店契約会社が先述のように、加盟店に対して調査や指導、話し合いなどを行います」

 続いて、消費生活アドバイザーの池見浩さんに聞きました。

Q.飲食店などで、クレジットカードで支払おうと思った際、「少額なのにカードを使うのか」と店側が客に難癖をつけるケースがあります。このようにキャッシュレス決済の利用を萎縮させる行為は、消費者の利益を侵害する行為にあたらないのでしょうか。

池見さん「そもそも、店はキャッシュレス決済により決済関連会社に手数料を支払う分、利益が減り、消費者にとっては、決済手段によってポイントの付与が発生する場合があります。そのため、双方にとってどの決済手段で取引するかは、契約上重要な要素です。

消費者は、店を利用する前に利用可能な決済手段を確認する必要があります。入り口やレジ周辺に決済手段に関する表示がないか確認し、表示がなければ、席に座る前や注文前に店員に尋ねましょう。この時点で難癖をつけられたならば、契約条件が合わないのでその店を利用しないことが肝要です。

また、インターネットや電話で予約する際も、決済手段について必ず確認しましょう。

なお、店を利用する前に『カード利用可能』と確認したにもかかわらず、いざ支払う際に『少額なのに…』などと言われたら、感情的にならずに、『契約上の義務』として約束を果たすよう店に要求しましょう。一方、利用可能かどうかを確認しないまま会計する場合は、追加交渉となります。相手と争うのではなく話し合ってください」

Q.キャッシュレス決済を導入しているとうたっておきながら、実際には現金決済しか認められなかった場合、消費者はどのような対応をすればいいのでしょうか。

池見さん「店側がキャッシュレス決済を導入しているとうたうことは、契約条件としての決済手段を提示することになります。契約条件は互いが合意したら、片方が一方的に変えることはできません。基本的には『契約通りキャッシュレス決済で支払う』と主張できます。

その考え方からすれば、店への支払いを拒否することもできないわけではありません。しかし、既に商品やサービスの提供が済んでいる場合、その対価としての代金の支払い義務が消費者に発生しています。その支払い義務まで免れることはできません。

そのため、なぜ現金決済のみなのか説明を求めた上で、支払い条件の変更(契約条件の変更)について話し合うことをおすすめします。もし話し合いが難航するようであれば、地元の消費生活センターか、カード会社などのキャッシュレス決済会社に相談してください」

オトナンサー編集部

最終更新:4/6(月) 8:10
オトナンサー

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