現役のプロ野球選手(育成選手を含む)は約930人。毎年、ドラフト会議を経て約100人の新人選手が誕生し、その裏でほぼ同数の選手が戦力外となってひっそりと球界を去る。プロ野球はシーズンごとに1割以上もの選手が入れ替わる、非常に厳しい世界だ。
その現役選手たちのセカンドキャリア観に、近年大きな変化が起きている。プロ野球を統括する日本野球機構(NPB)では、2011年から若手選手に「セカンドキャリアに関するアンケート」を行っており、'11~'17年までは引退後に「やってみたい仕事」の1位は「高校野球指導者」(12年は2位。1位は「プロ野球指導者」)だった。
しかし、'18年に「一般企業会社員」、'19年には「会社経営者」が初めて1位を獲得するなど、球界以外の“第二の人生”を視野に入れる選手が増えている。
都内の建築関連企業に勤める山田憲さん(36歳)もかつて、そのシビアな世界に身を置いた一人だ。東海大浦安高校で2年生の時に遊撃手として、'00年に夏の甲子園で準優勝に貢献し、'01年にドラフト6位(7巡目指名)で日本ハムファイターズに入団。
しかし1軍出場のないまま、'04年オフに戦力外通告された。その後は、'05~'07年に社会人野球・サウザンリーフ市原、'08~'11年に独立リーグ(BCリーグ)・群馬ダイヤモンドペガサスでプレーし、引退。'12年に関東西濃運輸に入社し、'15年に現在の会社に転職した。
現在、職人として新築戸建ての外装工事を担当する山田さんは「一般企業に勤めるセカンドキャリアは決して悪いことではないと思います。プロ野球選手は子供のころから野球漬けの日々を送り、野球しか知らない。でも世の中は広い。企業に勤めることで見えてくるもの、人生の財産になることは多い」と語る。
そして、こうも訴える。
「プロにいる限りは野球のことしか考えないのは当然です。もちろん目標は1軍でレギュラーを獲得し、何億円も稼ぐこと。でも簡単にクビになる厳しい世界でもある。僕はクビになってから後悔したことがたくさんあります。だからこそ、現役の選手たちにはセカンドキャリアを考える前に、悔いのない選手生活を送ってほしいんです」
山田さんには野球人生において大きな後悔がある。それは日ハム入団直後に“悪い先輩”につかまって、ギャンブルにハマってしまったことだ。
最終更新:4/6(月) 14:40
bizSPA!フレッシュ
































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