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「人を見たらコロナと思え」ニューヨークの状況をレポート

4/7(火) 21:00配信

ハルメクWEB

【新型コロナ】海外在住の日本人からの緊急メッセージ

アメリカ・ニューヨーク州に在住のライター黒田基子さん(60)が、アメリカの暮らしを伝えます。感染者発覚から1か間で、1日の死者数が500人を超えたニューヨーク州。市民の生活はどうなっているのか、明日は我が身となる日本へのメッセージです。

食料の買い出しにも神経をとがらせる必要がある

自宅待機令が出ている中、1週間ぶりにスーパーに買い出しに行きました。家の周りの散歩以外に許されている外出は食料調達くらいなので、外出も1週間ぶりです。一時は買いだめに殺到した人々で混雑していたスーパーやコストコも今では人の数もまばらです。

それでもどこの店も社会的距離が十分に取れるように、店内の人数を極端に制限しているため、店の外には順番待ちの列。6フィート(約180センチ)間隔で引かれた線に沿って並び、一人が出てくると一人が入れる仕組みです。店内に入っても、うっかり商品の棚に補充している店員さんに近づいてしまうと「6フィート空けてください」と注意されます。

狭い通路で反対側に人が見えたら、すれ違わないように経路を変えなければなりません。一方通行の経路を決めている店もあるので、買い忘れをしないように緊張します。帰ってきてからがまた一仕事です。手を念入りに洗い、買ってきた食品のパッケージは貴重な除菌シートで一つずつ拭いて冷蔵庫や棚にしまい、ドアノブや冷蔵庫のドアを消毒し、また手を洗い……と、キリがありません。

人を見たらコロナと思え、一歩外に出たら、あらゆるものがウイルスに汚染されていると考えろ、というのが、いつの間にか常識になってしまいました。もはや食料の買い出しも命がけ。まるでSF映画の世界に生きているような気分です。

「新型コロナ」は、誰もが死に至る病という認識に

今、ニューヨークでは新型コロナウイルスに感染して重症化したら命が危ないと、みな本気で思っています。ニューヨーク州で最初の感染者が確認されてからわずか1か月ちょっと。4月4日現在のニューヨーク州の感染者数は11万3706名、死者数は3565名。

4月3日に至っては、一日で死者数は500人を超えています。ニューヨーク市内の病院には、収容しきれない死体のための冷凍トラックが横付けされ、病院の外には救急患者用のテントが設営されて、まるで野戦病院のようです。

日本と違い、医療費がべらぼうに高いアメリカでは、もともとインフルエンザや風邪程度で医者に行く人はあまりいません。さらに新型コロナの感染が広がり出してからは、呼吸困難を伴う重症レベルの患者だけしか病院では受け入れてくれなくなりました。

それでも患者はあふれ返り、医師や看護婦のための防護服やマスクは圧倒的に足りず、重症患者の命をつなぐ人工呼吸器の数もこのままではあと数日で底をつくと報道されています。人工呼吸器が足りなくなったら患者は死を待つだけです。

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最終更新:4/9(木) 5:00
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