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「仕事」ってどんなイメージですか? 伝統の世界に生きる中村七之助さんにうかがいました。

4/7(火) 17:18配信

就職ジャーナル

プロフィール 中村 七之助(なかむら・しちのすけ)1983年5月18日、東京都生まれ。十八代目中村勘三郎の次男。1986年『檻』の祭りの子勘吉役で初御目見得。翌年、『門出二人桃太郎』の弟の桃太郎役で二代目中村七之助を名乗り初舞台。以降、国内の公演はもちろんのこと、ニューヨーク、ベルリン、マドリードなど海外公演にも精力的に出演。女方としての活躍はめざましく、歌舞伎界を背負う女方のひとりでもある。歌舞伎以外にも映画『ラストサムライ』(2003)、『真夜中の弥次さん喜多さん』(2005)、舞台『ETERNAL CHIKAMATSU』(2016)などで幅広く活躍。昨年のドラマ『令和元年版 怪談牡丹燈籠 Beauty&Fear』では、美男の浪人・萩原新三郎を演じ、注目を集めた。2013年に読売演劇大賞 杉村春子賞を受賞。2015年に第36回松尾芸術賞 新人賞を受賞。同年に第1回森光子の奨励賞を兄である中村勘九郎と共に受賞している。
2020年5月に上演される赤坂大歌舞伎に出演する中村七之助さん。歌舞伎で何度も上演されてきた『怪談 牡丹燈籠』が、この春、新たな解釈で上演されます。古典を新作として上演する意義とは?そもそも伝統ってどういうこと?そして、幼い頃から舞台に立ち続けている七之助さんにとっての「仕事観」とは―?いろいろうかがってきました。

何をしていても、頭の中に歌舞伎があるんです

―本日は、就活生に向けたお話でうかがいました。
本当ですか!?そんな…就活したこともない歌舞伎役者が何を言っているんだって思われちゃいますよ…皆様、本当にすみません(笑)。
―こちらこそ、すみません(笑)。幼いころから舞台に立っておられますが…。
僕はですね、親の七光で役を頂いて、役をやっていくうちに、父の姿勢やいろいろな先輩の芝居を観て、いつの間にか歌舞伎が大好きになっていて、そのままやっているだけなので、ぜんぶ親のおかげなんです。
―そうやって受け継がれていくところが本当に素敵だなと思います。「仕事」というと、七之助さんはどんなイメージをお持ちですか?
自分のしていることには、いまだに「仕事」という意識はないです。「仕事」っていうと、食べていくために、やらなきゃいけないことっていうイメージなんですよ。僕は好きでやっているので。
―お好きじゃないと、とてもできないことのようにお見受けします。
休みがないですしね(笑)。毎日、昼と夜の公演をして、その間に翌月に演じる4役の稽古をして、それがずっと続いて。好きだからいいけれど、好きじゃなかったらね(笑)。就活生の皆さんは嫌でしょう?ずっと仕事のことを考えているって言ったら。
―とおっしゃると?
常に考えているんですよね、漠然と歌舞伎のことを。いつからそうなっていたのか、もう血に流れている状態だから、自分でもわからないんですけど。楽しいことをして遊んでいる時でも、どこかに絶対ある。それは感覚的にわかります。何だろう…やっぱり生活の一部だからかもしれない。
―どんな感じなんですか?
素敵な景色を見たら、歌舞伎のあの作品のあの場面みたいだなとか。砂の上を歩いた時には、こんな感触なのか、覚えておこうとか。雪が降った日の空気や感覚…そういう日常のちょっとしたことが、全部、歌舞伎に結び付くんです。いい話を聴いたら、芝居になるなと思うし。誰に言われたわけでもなく、自然と頭がそうなっているんだと思います。

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最終更新:4/10(金) 18:29
就職ジャーナル

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