世界中でドルが足りなくなっている、と言われていますが、そうだとすればそれはトイレットペーパーが足りないのと似た現象だ、と塚崎公義氏は心配しています。
新型コロナの影響で世界経済が深刻な不況に突入しています。金融危機を心配する人も増えて来たようなので、金融危機について数回のシリーズで考えてみたいと思います。今回は第2回で「ドルが足りなくなっている理由」です。
本稿は、あくまでもリスクシナリオとして金融危機を論じるものであり、決してメインシナリオとして金融危機を予想して読者を不安に陥れようというものではありません。過度な懸念は不要ですので、落ち着いてお読みいただければ幸いです。
日本中でトイレットペーパーが不足しました。マスクと異なり、人々が使うトイレットペーパーの量が増えたわけでは無いのに、なぜ不足したのでしょうか。それは、人々が「トイレットペーパーが不足するらしいから、通常より多めにトイレットペーパーを購入しておこう」と考えたからです。
最初に買った人がデマを信じたから、ということのようですが、それはそれとして、重要なことは、その人が買った事で実際にトイレットペーパーが不足し、一層多くの人々が買うようになった、ということなのです。とにかく人々がトイレットペーパーが足りなくなると思えば足りなくなるのですから。
同様の理由で、世界中でドルが足りなくなっているようです。ドルは国際的な貿易や投資や米国内の商取引で使われる通貨ですが、こうした取引が全般的に落ち込んでいるわけですから、本来ならばドルが余るはずなのに、不思議な現象です。
人々が「ドルが足りないらしい。ドルが借りられなくなるといけないから、多めに借りておこう」と考えているから足りなくなったのでしょう。トイレットペーパーの不足と同じですね。
最初にドルを調達した人には何らかの誤解があったのかもしれませんし、何らかの事情があったのかもしれませんが、それはそれとして、重要なことは、その人が借りたことでドルが不足し、一層多くの人々がドルを借りるようになった、ということなのです。とにかく人々がドルが足りないと思えば足りなくなるのですから。
最終更新:4/7(火) 12:21
Wedge































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