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世界が整わないとツアー再開は難しいテニス界。オンラインミーティングで意見交換し気持ちをつなげる日本男子選手【鈴木貴男コラム】

4/7(火) 7:00配信

THE DIGEST

 新型コロナウイルスの感染拡大は、瞬く間に世界的なものとなっています。インディアンウェルズ、マイアミとアメリカのハードコートの大会から始まり、全仏は延期、ウインブルドンも中止。現状では7月13日までの大会は全てなくなりました。

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 世界を舞台として戦うののがテニスなので、日本だけが落ち着けば良いわけではなく、世界が整わないと大会の開催も難しいのではないでしょうか。ツアーの中で目標を定め、どこでランキング上げるのかといったことは、選手にとって大きなモチベーションです。今年は全仏オープンまでのランキングでオリンピック出場が決まる予定だったので、この3~5月にかけては正念場でした。

 オリンピックを目指していた1人であり、僕がコーチをしている選手の内山靖崇は、クレーコートシーズンはなくなりましたが、現在クレーで練習を行なっています。ハードコートだけでやっていても飽きますし、クレーコートで学べる技術も多くあるからです。ラリーが長く続くので、負荷がかかるし、イレギュラーもあるので簡単ではない。戦略、戦術面の上でも学ぶことは多くあります。幸い、ナショナルテニスセンターで練習はできていますが、入場の際には体温を測ったり、除菌のスプレーも用意されるなど感染拡大を防ぐための細心の注意をはらっています。もちろん施設自体がいつ使用できなくなるかわかりません。
 
 例えばプロがケガをして試合に出られない時は、回復させて良いコンディションで戦いの場に戻ることが仕事の一つとなるのですが、健康なのに戦う目標が定まらない状況となると、やはり一番心配なのは心の面です。
 
 幸い現在は、パソコンや携帯など自宅で色々できるツールがあるので、選手もそういったものを活用しています。『男子プロテニス選手会』では、オンラインミーティングを行なったりしています。近況を話すのはもちろん、情報交換をしたり、今後何ができるか相談をしたり…、顔を見て話しができる良いツールです。個人競技のテニスですが、こういうことでお互い気持ちをつなげていけるのは心の支えになるので、とても良いことです。

 僕自身は昔の映像も見たりしています。道具は今よりも発達していない中でも、やはりかつてトップに立っていた選手はやはりシンプルに上手です。

 一般のプレーヤーの皆さんも、テニスができず、ストレスもあるかと思いますが、オンラインで部活のミーティングをしたり、映像から日々のテニスのヒントを得て、気持ちを継続させていきましょう。

 現在は年齢的な面や、ピーキングを持っていこうとしていた世界中のあらゆるスポーツの選手が出会ったことのない出来事に遭遇していると思います。感染拡大を抑えるために、今できることをやっていくしかありません。いつかこの事態が収束し、また多くの人が笑顔でスポーツができる日が訪れることを願ってやまない日々です。

文●鈴木貴男
Team REC
1976年9月20日生まれ。グランドスラム、ATPツアーを転戦した経験を生かし、現在はツアーコーチ、トップジュニアの指導、そして愛好家へのクリニックとマルチな活躍を見せている。ジャパンオープンシングルスベスト8、ダブルス優勝。全日本選手権3回制覇。最近はテレビのテニス中継を解説も行なう。


 

最終更新:4/7(火) 11:21
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