ここから本文です

325グラムで生まれた赤ちゃんが起こした奇跡と家族の愛

4/7(火) 16:05配信

たまひよONLINE

日本では「母体保護法」により、妊娠22週未満の赤ちゃんはママのお腹の外では生きていけないと考えられ、病院でも救命措置はできず「流産」となります。そんな中、救命措置がされるギリギリの22週と3日目に生まれた赤ちゃんがいます。
その記録を綴った本『手のひらの赤ちゃん 超低出生体重児・奈乃羽ちゃんのNICU成長記録』が、2020年1月に出版されました。著者は、2冊の著書を持ち、書き手としても高い評価を得ているベテラン漫才師の高山トモヒロさん。今、この本を読んだママたちから、多くの感動の声が寄せられています。
前回の高山さんへの取材に続き、今回はその書籍の一部を紹介いたします。たった325グラムの小さな赤ちゃんが誕生した経緯とその後に見せた奇跡、そして赤ちゃんによって再生される夫婦の姿とは…

離婚の一歩手前。最後と決めた不妊治療で妊娠

奈乃羽(なのは)ちゃんのママ・佑里子さんが、15歳年上の敏哉さんと結婚したのは35歳のとき。なかなか妊娠しないため検査したところ、佑里子さんの卵管に癒着が見つかり、敏哉さんも年齢的な問題で妊娠が難しいことがわかりました。
2人は体外受精にチャレンジすることを決意。しかし、4年経っても妊娠の兆候はありませんでした。

先が見えない不妊治療に、佑里子さんは心も体も疲労していきました。敏哉さんもそんな佑里子さんにどう接していいのかわからなくなり、2人は些細なことで口論するように。大げんかも増え、夫婦の歪みはどんどん深まっていきました。
「こんなに辛い思いをするなら不妊治療も、そして夫婦としての生活ももうやめよう」とまで思い詰めた佑里子さん。「これで無理なら本当にすべてをあきらめよう」と心に決めてトライした体外受精で、なんと“妊娠”したのです。

6ヶ月健診直後に破水し救急搬送。22週と3日目に陣痛が!

待ち望んでいた妊娠。夫婦の生活は一変し、夫婦の会話も次第に弾み出していきました。
しかし、6ヶ月健診後の週末の朝、佑里子さんが椅子から立ち上がろうとテーブルに手をついて腰を上げた途端、子宮内から液体がこぼれ出る感覚がし、同時に下半身が急激に重くなっていきました。
タクシーで定期検診を受けている病院へ駆け込んだところ、直ちに大きな病院へ救急搬送されました。

このとき、佑里子さんは妊娠21週と4日目。母体保護法では22週未満の赤ちゃんはお母さんのお腹の外では生きていけないと考えられ、救命措置をしてもらえません。つまり、流産として扱われるのです。
けれど、22週を過ぎれば早産として生むことができ、救命措置をしてもらえます。そこで、佑里子さんは入院し、22週が過ぎるまで頑張ることにしました。

少しでもお腹に力が入らないように細心の注意を払う生活。トイレに行くのも怖く、食事ものどを通リません。少しだけ伝わってくる赤ちゃんの鼓動を感じやすいようにと、テレビもつけずにじっと息をひそめて過ごしました。
そして22週と3日目、陣痛が訪れ、あまりに早い出産をしたのです。

1/4ページ

最終更新:4/7(火) 16:05
たまひよONLINE

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事