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「恐ろしいですよ」:食料品配達を生業としているギグワーカーの告白

4/8(水) 12:01配信

DIGIDAY[日本版]

サンフランシスコが拠点のスタートアップ、インスタカート(Instacart)はアプリを通じた食料品などの即日配達サービスで売上を伸ばしているが、「ショッパー」と呼ばれる契約従業員とのあいだには、以前から大きな軋轢が生じている。近年はとくに、チップの天引きや給与体系の突然の変更など、ギグワーカーに対する不当な扱いの典型例として、同社はやり玉にあげられている。

新型コロナウィルス感染拡大により、現在、グローサリーストア労働者は生活必需品の提供者として欠かせない存在となっている。だがその一方で、配達員の危険性が大いに注目されており、そんななか、17万5000人のインスタカート(Instacart)ショッパーが全米規模でのストライキを敢行。会社が要求に応じるまで、注文のフルフィルメントを拒んでいる。

匿名性を保証する代わりに本音を語ってもらうDIGIDAYの「告白」シリーズ。今回はあるインスタカート(Instacart)ショッパーに、このパンデミック中における労働の実情と、今般の状況がギグワーカーにとって転換点になりうる理由について話をうかがった。なお、読みやすさと記事の長さを考慮し、発言には多少編集を加えてある。

インスタカート(Instacart)広報は、米DIGIDAYの兄弟サイトであるモダン・リテール(Modern Retail)へ送付してきた声明文のなかで、同社は数週間前から「すでに、ショッパーの安全な労働環境を保全するための適切な措置を講じている」と述べている。同社は「あるサードパーティ製造業者とともに独自の手指消毒剤を開発しており、3月第5週中には、ショッパーコミュニティ専用のウェブサイト経由で提供していく」と述べているが、それがいつになるのか、具体的な日付けには言及していない。

──インスタカート(Instacart)ショッパーになったきっかけと、仕事の実態は?

昨年(2019年)4月、ポートランドに引っ越したときに契約しました。いくつか個人的なプロジェクトをやりながら生活をしていくには、複数の仕事を掛け持ちするしかないのはわかっていましたから。何カ月か働いて、ひとりで部屋を借りられるだけの貯金はできたのですが、会社が急に給与体系を変えたので、いまはその収入を維持するのがかなり難しい状況です。この手の会社が登場した当初はたしかに、手軽に小金を稼げる、いい副業でした。私はいわゆる「いい時代」は経験していませんが、それでも去年はじめた頃は、週に30時間働いて、諸々の支払をまかなえるくらいは稼げたんです。ただあいにく、このモデルはフレックス制で悠々と働いて、まともな暮らしを送りたいと考えるような人には向いていません。

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最終更新:4/8(水) 12:01
DIGIDAY[日本版]

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