合羽橋の老舗料理道具店「飯田屋」の6代目、飯田結太氏がイマドキの調理道具を徹底比較。今回はプロ御用達の売れ筋ピーラーの使い勝手を検証。野菜の種類によって適しているピーラーが異なることが分かってきた。2日間にわたってその検証結果をお届けします。
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こんにちは、飯田結太です。包丁と同じくらいに出番が多い刃物といえば、ピーラーです。ジャガイモやニンジンなど、野菜の皮むきなどに重宝します。特に、毎日たくさんの野菜を扱うプロの世界では必需品で、使い勝手の良さを追求した商品が続々と開発されています。今回は、2万円もする高級品からベストセラーのプロ御用達品まで、百種類以上もあるピーラーの中から、人気の高い6品を徹底的に検証しました。(価格はすべて税別)
ひとことで「ピーラー」といっても、包丁と同様に、自分の手になじむか、切れ味はいいか、使いたい野菜に適しているかは千差万別。使ってみると、ニンジンの皮はスムーズにむけるのに、同じ棒状のダイコンはうまくできなかったり、硬い野菜の皮は簡単にむけても、軟らかい野菜の皮はぜんぜんきれいにむけないということがあります。ピーラー選びは包丁を選ぶよりも、難しいかもしれません。
使い勝手の一番のポイントは「刃」ですが、どのような刃がどういう野菜に適しているのか、スムーズに使えるのかは、試してみないと分からないもの。そこで、人気の高い6商品を、ダイコン、ニンジン、トマト、キャベツで検証しました。実際に使って分かったのは、刃の幅や長さ、カーブしているかストレートかの形状、そして角度によって、相性のよい野菜が異なるということでした。まずは、今回検証した人気の高い6商品の特徴を紹介します。
●独特の湾曲刃、2万円の超高級ピーラー
業務用野菜加工機械メーカー、ドリマックスが開発したプロ専用のピーラー「ぴったりフィットピーラー」。一番の特徴は、野菜の形状にフィットするように作られた湾曲した刃。ピーラーの中では珍しい鋼を使用しています。刃幅は70ミリもあり、ダイコンの皮むきは通常のピーラーよりも3倍速くできるのだとか。大根を大量に使う食品会社などで御用達のピーラーです。
●プロも愛用、家庭用ベストセラー
プロの料理人にも絶大な人気を誇る、切れ味が抜群の家庭用ピーラー。貝印の人気シリーズ「セレクト100」のひとつです。刃はステンレス刃物鋼。刃に角度がついているため、刃が食材に入りやすく切りはじめがスムーズ。替え刃がないのが残念。
●ドイツ製、プロ人気ナンバー1ピーラー
昔から、プロ用といえばこれでした。プラスチック製で、刃はスチール鋼。軽量なのに切れ味は抜群で、リーズナブル。手軽に使えて、1日使っても疲れにくいピーラーとしてベストセラー商品です。
●レジェンド松下考案のギザ刃ピーラー
実演販売士のレジェンド松下さんが考案したピーラー。刃幅が広く、ギザギザ刃になっているのが特徴。ギザギザな刃が食材にしっかりと食い込むので、トマトのような柔らかい皮も、硬い根野菜の皮もスムーズにむくことができるそう。
●プロ用のスペックを採用した家庭用ピーラー
新潟県三条市の刃物メーカー、下村工業が手掛ける、プロの調理道具の機能や切れ味にこだわった家庭用調理道具シリーズ「プログレード」のピーラー。特徴はカーブ刃と左右に付いた芽取り。緩やかなカーブを描いた刃で野菜に沿って皮をむくことができると好評。1200円でカーブ刃を採用したのはお得感があります。
■角度を1度ずつ変えて試作したピーラー
通常の刃物鋼よりも硬い刃物鋼を使用した、飯田屋オリジナル「エバーピーラー」です。ピーラーは刃物の中で唯一、奥から手前に向かってくる、けがをしやすい刃物です。そこで、刃に角度をつけることで、ピーラーの使い方を変えたいと思い、開発しました。これは、通常のピーラーのように上から下におろす使い方ではなく、手前から奥に、横にスライドしていく使い方。切れ味の良い角度を見極めるために、15個以上も試作を重ねて、30度の角度をつけました。刃の鋭さには自信があります。
次のページから、いよいよ検証です!
最終更新:4/8(水) 19:15
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