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チェルシー、ライバルを直接対決で下しつかんだ初のプレミア連覇

4/8(水) 13:39配信

footballista

プレミアリーグ名勝負の記憶

世界的なコロナウイルス禍によりリーグ戦が中断中となっている中、DAZNで現在、プレミアリーグ過去の名勝負をアーカイブ配信中だ。今回は、本日4月8日に配信開始となった2005-06シーズン、チェルシーがマンチェスター・ユナイテッドを下しリーグ連覇を決めた一戦について、現地スタンフォードブリッジで見届けた山中忍さんに綴ってもらった。

文 山中 忍


 「だからこそ、俺たちはチャンピオン!」―― スタンフォードブリッジのホームサポーターたちは歌っていた。先制点を奪った5分から何度も。予報に反して青空が広がった西ロンドンで、晴れ晴れとした表情で繰り返していた。

 2005-06シーズンのプレミアリーグ第37節、チェルシーはマンチェスター・ユナイテッドに快勝(3-0)して優勝を決めた。ほんの2年前までは、50年間もリーグ優勝と縁のなかったクラブが、記念すべき創立100周年シーズンにプレミア2連覇を達成。もちろん、クラブ史上初のタイトル防衛だ。

 試合後、両軍の監督がそろって口にしていた通り、90分間の内容は最終スコアほど一方的ではなかった。しかし、敗軍の将となったサー・アレックス・ファーガソンに、9カ月間の戦いぶりを「リーグ王者に相応しい」と讃えられたチェルシーは、この日もなるべくして勝者となった。その理由は、インテンシティ。スタンドで見守るロシア人富豪オーナーが買いそろえたタレント集団に、ジョゼ・モウリーニョが戦術意識と勝者のメンタリティを植えつけたチェルシーは、強く、激しく、容赦なくマンUに迫った。

 勝利監督にすれば、要求通りのパフォーマンスだっただろう。優勝を懸けた必勝の一戦というわけではなかった。同節を含む3試合(第36節延期分を含む)で1ポイントを獲得すれば、トロフィーを手にできる状況だったのだ。しかし、そこは勝気なモウリーニョ。続くブラックバーン戦とニューカッスル戦を待たず、ファーガソン率いるリーグ2位との直接対決で優勝を決めたかったはずだ。マンUに勝つことで、その相手監督しか国内の現役監督で知る者がいなかった、プレミア連覇の達成感を味わいたかったに違いない。スタンフォードブリッジでのシーズン最終戦を、ホームで18度目のリーグ戦勝利で終えれば、プレミアのホームゲーム最多勝利記録でもマンUと肩を並べることになる。モウリーニョは、勝利に向けて「とにかくフォーカス!」だと、当日の観戦プログラムに寄せた監督コラムで述べていた。そしてチームは、フランク・ランパードが五分五分のボールに競り合うと同時に笛が鳴った試合終了の瞬間まで、マンUに勝つことに集中し続けた。

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最終更新:4/8(水) 13:39
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