ここから本文です

1400年前に日本で出現した「赤いオーロラ」の謎がついに解明

4/8(水) 21:43配信

MEN’S CLUB

日本の研究チームが解明した「赤いオーロラ」の謎とは、一体何だったのでしょうか。

 国立極地研究所および総合研究大学院大学の准教授を務める片岡龍峰氏をはじめとする日本の研究チームが、2020年3月31日に1400年以上前にさかのぼる、「赤色のオーロラ」にまつわる科学的な謎を学術誌「総研大 文化科学研究」の中で発表しました。

 1400年以上前、日本の歴史学者たちは「赤い印」あるいは「扇形の真っ赤な光」が上空に現れたことを記しています。当時の目撃者は、この明るい赤色の光が「キジの尾羽に似ていた」という表現でつづっていました。

 片岡氏によれば、この「赤い印」は日本最古の天文記録だと言います。

 「磁気嵐の間に出現した、『赤いオーロラ』であった可能性があります。ですが、この現象に関する記述は日本の人々の間では長い間とても有名であった現象にも関わらず、これまでに説得力のある根拠は示されていませんでした」と片岡氏は話します。

 また片岡氏は、「巨大で明るい扇形オーロラは、真夜中前に現れることが多い。驚いた人々が、天の使いともされるキジの美しい尾羽に例えたのだろう」ともコメントしています。

 片岡氏らの研究チームは、この現象の原因が隕石であった可能性を排除した後、これがオーロラであったかどうかを判断するため一連のテストを行い、その結果を学術誌「総研大 文化科学研究」の中で発表していたのです。

 オーロラは、太陽からの荷電粒子(電荷を帯びた粒子のこと)が地球の磁場と相互作用し、大気中のさまざまな原子の電子と衝突することで生まれるもの。オーロラの色は励起(れいき、原子や分子が外からエネルギーを与えられ、元のエネルギーの低い安定した状態からエネルギーの高い状態へと移ること)された原子の組成に基づいており、酸素との衝突では緑に窒素との衝突では青(時に赤や紫)に…といったオーロラが生まれます。

 現在の日本は磁気緯度が25度で、オーロラは通常これほど北極圏から遠い場所には発生しません。しかし、地球の北磁極は時とともに移動しており、この現象が起こった当時の日本の磁場緯度は33度でした。これは(特に磁気嵐時に)オーロラが発生する可能性が、十分にある磁場緯度と言いるのです。

 今回の謎は1400年以上の時を経て、ついに信頼に足りる回答を導き出したと言えるでしょう。

最終更新:4/8(水) 21:57
MEN’S CLUB

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事