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実録:かくしてイタリアは新型コロナウイルスに飲み込まれ、あっという間に“医療崩壊”に陥った

4/8(水) 8:12配信

WIRED.jp

イタリア国内で新型コロナウイルスの症例が初めて見つかったのは、1月29日のことだった。2人の中国人観光客の感染が判明して隔離できた段階で、イタリアの当局は欧州で最も安全な保護システムを準備できたと確信していた。

あなたが何歳であろうと感染する。そして「大切な人を死なせる」危険性がある

そして翌日には、ジュゼッペ・コンテ首相が6カ月間の緊急事態宣言を発令し、イタリアは世界に先んじて中国からのフライトの乗り入れを中止した。「イタリアでも感染者が出ることを予測していました。国民の皆さんはご安心ください。われわれは状況を収束させました」と、コンテは断言したのである。

ところがイタリアは、3月11日には中国の次に多い感染者数を出してしまった。ウイルスの感染を防ぐべく記者の人数が制限された記者会見では、国家市民保護局長のアンジェロ・ボレッリが最新のデータについて説明した。国内初の感染者が発見されたわずか20日後に、当局は12,462人の感染症例を確認し、827人が死亡し、集中治療室に入院していた患者数は1,028人に増えたのだ。   

そしていま、フランスやドイツ、英国など欧州各国へとエピデミック(局地的な流行)が拡大し、感染者数が急増している。イタリアの経験はケーススタディとしての役割を果たし、各国の政府に迅速かつ躊躇なく行動を起こすよう警鐘を鳴らすことになった。

しかし、なぜこのような状態に陥ったのだろうか。なぜ、イタリアであっという間に多数の死者が出たのだろうか。そして何よりも、この状況を回避することはできたのだろうか──。

ウイルスは1月半ばには広まっていた

まだ確信するには時期尚早ではあるが、新型コロナウイルスによる事態の深刻化は、実際のところイタリアを「あっという間」に襲ったわけではなかったということで、科学者たちの意見は一致しつつある。

今回取材した科学者たちは、このウイルスは遅くとも1月の半ばには人知れず広まっていたと考えている。感染者の多くにはまったく症状が出ないか、せきや微熱などの軽い症状しか出なかったことで、猛威をふるうことになったというのだ。この考えは、新型コロナウイルスが無症状の人々によって拡散していることを示唆する最近の研究結果とも一致している。

「アウトブレイク(集団感染)が1月初頭には始まっていたことで大規模に拡大したのだと、現時点では考えられています」と、ベルン大学の計算疫学者のクリスチャン・アルトハウスは言う。「初期の感染症例は見落とされることがあり、そうした場合にはウイルスが広範に蔓延することがあります」

こうした意見がある一方で、初期の感染例が発見されなかった別の理由がありうると、GIMBE財団の理事長であるニーノ・カルタベロッタは指摘する。「ひとつには、肺炎の疑いがあった症例の一部に(新型コロナウイルスの)検査が実施されなかった可能性が考えられます」

例えば、イタリア国内メディアの報道によると、アウトブレイクが発生した地域の病院では、そのさらに1カ月前には異常に多い肺炎の症例が見られたという(これらは新型コロナウイルスの確定症例とはされていない)。

「ふたつ目に考えられるのは、患者に重篤な症状がなく、臨床的に軽度な症状だけが現れたという可能性です」と、カルタベロッタは言う。「そして3つ目の可能性は、医療政策において新型コロナウイルス(の発見)がどれだけ考慮されていたのかによって異なります」

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最終更新:4/8(水) 8:12
WIRED.jp

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