欧州、米国の多くの州で自宅に留まることが要請され始めると、日本でも一時あったように、トイレットペーパー、缶詰、パスタなどに消費者が殺到する現象が見られた。ただ、日本でも欧州でも見られず、米国だけで見られたのは、銃砲店に行列ができたことだ。
多くの人が社会不安を感じ、たとえば食料、生活必需品目当てに自宅が襲われる時に備える必要を感じたためできた行列だ。米国では、コロナウイルス対策のため国家にとり必要不可欠な16の産業が定められたが、当初銃砲店はその中には含まれておらず、外出禁止時に閉鎖される店舗になると思われたため、閉鎖前に購入を急いだ人もいた。
連邦政府国土安全保障省下に2018年設立されたサイバー・社会基盤安全保障庁(CISA)は、コロナウイルス対策として国家にとり必要不可欠な16産業を定めている。操業が損なわれると国にとり問題が生じる産業だ。該当業種で働く人たちも同様に必要不可欠とされているが、CISAは強制力を持たず、各州、あるいは地方政府が外出を禁止する際に対象外にする職種選択の参考とされる指針になる。選択は州政府、自治体に任される。
今回多くの州でコロナウイルス対策として食料、薬品など必要不可欠な物資購入以外の外出が禁止され、自宅に留まるように要請されたが、各州政府、あるいは自治体は例外として外出可能な職種を定めている。たとえば、医療従事者、発電所、交通機関、運輸業、金融業、食品業などの従業員だ。スーパーマーケットが開いていても店員がいなければ意味がないから当然のことだ。多くの州はこの指針を参考に必要不可欠な産業を選択した筈だが、州政府により判断はかなり異なっている。
3月28日CISAは、必要不可欠な16産業の見直しを発表したが、その中で物議を醸したのは、銃、弾丸製造、輸入、販売業が必要不可欠な産業に追加されたことだ。全米ライフル協会などからは追加を歓迎するとの声があったが、銃規制を要求する団体からは必要なのかとの疑問が出された。さらに、石炭生産、輸送業も追加され、石炭火力発電所が減少を続ける中で銃と同様に議論を呼ぶことになった。銃関連も石炭関連産業もトランプ大統領の強力な支援業界であることから、大統領の再選戦略の一環のようにも思える。
最終更新:4/8(水) 12:22
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