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インド、トランプの圧力で「コロナ特効薬」の輸出禁止を解除

4/8(水) 16:43配信

ニューズウィーク日本版

<新型コロナウイルスの治療薬としてトランプが期待するのは、マラリアに罹った自国民に必要な抗マラリア薬。インドのモディ首相は苦しい立場に>

インドは3月末にCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の治療薬候補の一つとして期待されている抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」の輸出禁止を発表した。国内のマラリア患者用に取っておく必要があったためだ。

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だがナレンドラ・モディ首相は4月7日、一転して輸出禁止を解除した。ドナルド・トランプ米大統領の執拗な輸出要請に屈したようだ。医療専門家の間では異論があるのだが、トランプはこの薬を対コロナ戦争の「ゲームチェンジャー」になると言ってきた。

ヒンドゥスタンタイムズ紙によると、インド外務省は4月7日、「インドの生産能力に依存する近隣諸国に対して適切な量の」ヒドロキシクロロキンの輸出を認めるほか、新型コロナウイルスのパンデミックで「特に打撃を受けている」国に対しても輸出すると発表した。

当初は「例外なしで」ヒドロキシクロロキンの輸出禁止を決定していたことからすると、今回の発表はモディ政権にとって180度の方向転換だ。

トランプは5日にモディと電話会談を行い、ヒドロキシクロロキンの輸出禁止解除を要請。アメリカへの輸出を認めるよう迫った。トランプはヒドロキシクロロキンが新型コロナウイルス感染症の治療に使えると繰り返し語っている。

<有効性はまだ検証中>

米食品医薬品局(FDA)は3月28日、特定のケースで新型コロナウイルス感染症患者に投与を認める「緊急使用許可」を出した。だが専門家はCOVID-19治療薬としての有効性はまだ十分に実証されていないと警告している。

トランプは、ヒドロキシクロロキンの有効性に関する医学の専門家の議論をやめさせたがっている。国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長がこの薬に関する質問に答えることさえ妨害した。ファウチは、ヒドロキシクロロキンの有効性を示す証拠は事例報告にすぎないと繰り返し警告している。

トランプは6日、さらなるモディへの圧力として、インドがヒドロキシクロロキンを輸出しない場合は報復を匂わせた。「輸出を許可しないなら、それはそれで構わない。でも、報復はあるかもしれない。ないとはいえない」と、ホワイトハウスの記者会見で語った。

実際にインドからのヒドロキシクロロキンがアメリカに到着したら、トランプは大勝利だと自画自賛するだろう。ただし医学界はその有効性がどの程度のものか、まだ疑問視している。

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最終更新:4/8(水) 20:26
ニューズウィーク日本版

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