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「ステークホルダー資本主義」の時代に必要なリーダーシップを実現する5つの要素

4/8(水) 17:33配信

@DIME

これからの時代に必要なリーダーシップのカタチとはどんなものなのだろうか?

世界経済フォーラムがアクセンチュアと共同で実施した最新調査「Seeking New Leadership(新しいリーダーシップを求めて) https://www.accenture.com/us-en/insights/consulting/responsible-leadership 」によると、企業が業績を重視しつつ、同時に社会や環境へのポジティブ・インパクトの創出を目指す「ステークホルダー資本主義」の時代において重要となる新たなリーダーシップの実現に必要な5つの要素が明らかになった。世界経済フォーラムとアクセンチュアは、これをレスポンシブル・リーダーシップと名付けている。

本調査では、企業が今後10年にわたってさまざまな課題に対処しながら、成長加速と社会的変革を達成するためには、経営層に以下のような幅広い属性および人間的特性が求められると指摘している。

“レスポンシブル・リーダーシップ”の5つの要素
●ステークホルダーのインクルージョン:
意思決定においてさまざまなステークホルダーの立場を考慮し、多様な人々が発言権と帰属意識を持てるようなインクルーシブな環境を整備することで、あらゆる層の信頼を確保し、それらをポジティブなインパクトにつなげること。

●感情と直感:
真の人間らしさを持ち、思いやりや謙虚さ、寛容さを示すことで、自組織のメンバーのコミットメントを高め、創造性を解き放つこと。

●ミッションとパーパス(企業の存在意義):
企業およびステークホルダーの間において持続可能な繁栄という理念を共有できるよう働きかけ、全員が共通の目標に向かって前進できるようにすること。

●テクノロジーとイノベーション:
新しいテクノロジー群を活用したイノベーションを実現し、企業の社会的責任を果たし、新たな社会的価値を創出すること。

●知性と洞察:
データを重視した継続的な学習と知識の共有・やりとりを通じ、組織の成長と社会的変革に向けて絶えず進歩し続けること。



ステークホルダーは「感情と直感」、「ミッションとパーパス」を重視する傾向が明らかに
本調査レポートは、世界経済フォーラムのヤング・グローバル・リーダーズ、新興グローバルシェイパーズコミュニティのメンバー(新進気鋭のリーダー)、CEOをはじめとする経営層、従業員や消費者、その他のステークホルダーなどのグループ2万人以上を対象に実施された調査および、企業業績の計量分析やその他の独自調査に基づいて作成されたものだ。

本レポートは、企業が繁栄するためには、環境面や社会的、経済的な課題に対処する必要性が高まっていることが明確に指摘されている。例えば、調査対象の新進気鋭のリーダーの61%が、「ソーシャル・インパクトと利益成長の両方を実現できるビジネスモデルこそがあるべき姿である」と回答している。

さらに、経営層の79%およびステークホルダーの73%が、「新しいテクノロジーがもたらすポジティブな潜在能力を引き出すためには、企業による社会的な役割の再定義が必要になっている」と述べている。

このほか、調査ではリーダーに対して求める要素としてステークホルダーが「感情と直感」、「ミッションとパーパス」を挙げているのに対し、経営層はそうではないことが示された。

本調査の一環として実施された、500人以上のY世代とZ世代(1980年以降に生まれた人)のフォーカス・グループを対象としたオンライン調査によると、こうした若い世代はこれからの10年間は、リーダーによる意思決定において“レスポンシブル・リーダーシップ”の5つの要素すべてを反映したバランスの取れたアプローチが重要になると考えている。

持続可能性、信頼、イノベーションが業績にもたらす付加価値
また、調査では企業が利益を確保しつつ“レスポンシブル・リーダーシップ”を推進することは可能であるとした上で、実際に“レスポンシブル・リーダーシップ”を推進している多くの企業の業績が好調である事実が指摘されている。

アクセンチュアは本調査の一環として2015~2018年に、2,500社を超える上場企業を対象に、持続可能性、ステークホルダーの信頼、イノベーションに関連した企業の行動と財務上の実績が調査された。

重要な調査結果として、ともに高いレベルでイノベーション実現とステークホルダーの信頼獲得を遂げている企業は、競合企業よりも優れた財務上の業績を達成しており、営業利益が平均3.1%高く、株主還元も大きいことが判明した。

さらに、業界をリードするイノベーションや好業績を達成し、ステークホルダーから信頼を得ている企業においては、“レスポンシブル・リーダーシップ”の5つの要素の数値すべてが、競合企業を上回っていた。

本レポートの調査結果は、ステークホルダー中心のビジネスモデルこそが、イノベーションの力を完全に解き放ち、企業の業績を高め、社会をより高みに導くことができるということを示している。

世界経済フォーラムのマネジング・ディレクターであるエイドリアン・モンク(Adrian Monck)氏は次のように述べている。

「気候危機、格差拡大、経済の脆弱性は、かつてないほど人間の幸福を脅かしています。私たちがこうした現状の世界を改善していくために、企業はさまざまなステークホルダーと協力しながら、持続可能な繁栄に向けたパーパスに基づき、企業活動を推進することが求められています。喜ばしいことに、若者たちはこれらの実現に必要な幅広いスキルを身に着け、次世代のリーダーになろうとしています。」

また、アクセンチュアの最高リーダーシップ兼人事責任者であるエリン・シュック(Ellyn Shook)は次のように述べている。

「企業がビジネス機会を捉え、社会的あるいは環境的に有益な成果を挙げながら成長を加速させることには、社会的な義務も伴います。これを推進するには、『リーダーの責任』をあらためて定義する必要があります。新たな若い世代は既に、企業のミッションやステークホルダーのインクルージョン、他者への思いやりの意識が根付いた『価値観』を尊重しつつ、こうした取り組みを先導し、自らの価値向上に力を入れています。アクセンチュアはヤング・グローバル・リーダーズやグローバルシェイパーズとの協力を通じ、世界の未来を担うことを託された人材やチームに求められる新たなリーダーシップを定義し、推進していきます。」

アクセンチュアと世界経済フォーラムのヤング・グローバル・リーダーズおよびグローバルシェイパーズコミュニティは数年間にわたる取り組みの初期段階として本調査を発表し、今後も“レスポンシブル・リーダーシップ”が推進される環境を整備し、その実現に向けた新たな枠組みの構築を支援していく。

■本レポートの詳細は以下からご覧いただける。
https://www.accenture.com/us-en/insights/consulting/responsible-leadership (英語のみ) 

<調査方法>
本調査は、2019年に実施された複数の調査から構成されている。このうち「Accenture Responsible Business Survey」(アクセンチュア責任ある企業調査)は11カ国2,298名のビジネスリーダーと2,971名のステークホルダーを対象とし、「Accenture Whole Brain Leadership Survey」(アクセンチュア ホール・ブレイン・リーダーシップ調査)は6カ国1万1,400名の消費者と従業員、200名のCレベルの経営層を対象としている。このほか、世界経済フォーラムによる1,830名を対象とした年次調査「Young Global Leaders and Global Shapers」(ヤング・グローバル・リーダーズおよびグローバルシェイパーズ)や上場企業に関するデータの経済的モデリングも含まれている。

出典元:アクセンチュア株式会社

構成/こじへい

@DIME

最終更新:4/8(水) 17:33
@DIME

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