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またも風疹が流行 胎児への影響は?ワクチン接種を呼びかける医師の思い

4/8(水) 19:05配信

たまひよONLINE

世間は新型コロナウイルス感染症で一色ですが、その陰でまたも「風疹」の脅威が迫っています。
2020年、残念ながらCRS(先天性風疹症候)と診断された赤ちゃんが生まれたと報告されました。風疹について警鐘を鳴らし続けている太田先生が、再度わかりやすく風疹について解説します。
妊婦さんはもちろん、今回の記事は成人男性にこそ読んでほしいとたまひよONLINEは考えています。
「予防接種で赤ちゃんを守りたい!小児科医・太田先生からママ・パパへ、今伝えたいこと」

2018年からまた流行している風疹。それに伴い、風疹の抗体が低いと考えられる世代の男性(昭和47年4月2日~昭和54年4月1日生まれ)に、風疹の抗体検査と予防接種のキャンペーンが行われているのを知っていますか?  2022年3月31日までの間に限り、各自治体から該当する人たちに、原則無料で受けられるクーポン券が送られているのです。しかし、残念ながら接種率は低いままのよう…。風疹をなくすために、対象の男性はもちろん、みんなで予防接種を受ける意識を高めていくことが必要です。

風疹の15~30%は、かかっても症状が出ないといわれる感染症

風疹はワクチンで防げる感染症です。ワクチンが定期接種になって激減しましたが、まだ数年おきに流行しています。風疹は『三日ばしか』とも言われます。熱も発疹も出るけれど、比較的軽く済むのが命名理由でしょう。15~30%は不顕性感染(かかっても症状が出ない)ですが、それでも妊婦に感染させてしまうリスクがあります。

妊娠中にかかると障がいを持った”先天性風疹症候群”(以下、CRS)の赤ちゃんが生まれてしまう可能性があります。CRSの発症は赤ちゃんはもちろん、その母親も、家族も、つらい思いを強いられます。

2012年に風疹が流行したとき、「CRS発生!」という報道を知り、「二度と同じ経験をする人が出てはいけない! 風疹は絶対になくさないといけない感染症だということを知ってほしい!」と、妊娠中に風疹にかかって出産した母親とCRSの当事者たちが立ち上がりました。その会の名前は“風疹をなくそうの会『hand in hand』です。

風疹がなくなれば、女性や赤ちゃんが安心して街を歩ける社会になります。風しんゼロはこの会だけの願いではなく、日本中の願いといえるでしょう。

風疹は2012年から2013年に流行し、そのとき45人のCRS患者が生まれたのをきっかけに、国は2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでには国内から排除したいと言っていましたが、積極的対応策がまとまらないうちに、2018年からまた流行が起きています。風疹排除のためには、改めて対応策を考える必要があります。

風疹ワクチンの最大の目的はCRSの予防。成人も含めて国民全体の免疫獲得率が高く維持されないとCRS排除には至らないのです。

また、今のように抗体やDNAの検査ができなかった時代には、誤診率はかなり高かったという研究があります。発疹が出ただけで「この子は風疹だ」と誤診されたこともありました。この人たちは、“もう自分は風疹の免疫を持っている”と誤解したまま過ごしていたということになるのです。

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最終更新:4/8(水) 19:05
たまひよONLINE

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