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仕事で「無条件に上を目指し続ける」ことの危険性

4/8(水) 7:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、あらゆる経済が停滞する今こそ、「はたらく」ことの意義について、考えてみませんか。人材育成のコンサルティングを担う株式会社Legaseedの代表・近藤悦康氏は、書籍『はたらくを、しあわせに。』(クロスメディア・パブリッシング)にて、仕事で「志」を持つことの重要性と同時に、その危うさを指摘しています。

「野球選手になって活躍」にもピンからキリまである

志は働く上で何よりも重要ですが、人や環境との遭遇で、自らの志を見いだすだけでは、実は不十分なのです。もう1つ、非常に大切なのが、「志の角度」です。

たとえば、「野球選手になって活躍したい」といっても、メジャーリーガーを目指すのか、日本のプロ野球選手を目指すのか、はたまた甲子園出場を目指すのか、地元で草野球をするのか、野球をするにしても、そのレベルは様々です。医者を目指すにも、経営者やセールスパーソンを目指すにも〝ピン〞から〝キリ〞までいます。

「何になる」という目標は同じでも、「どのレベルを目指すか」で、そこまでの道のりは大きく変わるわけです。そのレベルが、志の角度です。志を持たずに、所属先を考えるのはお勧めしませんが、志を見いだすことができたなら、どのレベルの環境に所属したいかを考えてください。

「無条件に上のレベルを目指せばいい」わけではない

ここで断っておきたいのは、メジャーを目指す野球選手や、ピンの医者を目指すことが凄い、と言いたいわけではない、という点です。私は、読者のみなさんに、無条件に上のレベルを目指したほうがいい、とすすめたいわけではありません。なぜなら、志の角度を大きくすると、負荷のかかり具合も大きくなるからです。

志の角度を大きくすると、自動的に高まるものが2つあり、その1つ目が「負荷のかかり具合」です。

メジャーのトップ選手を目指すのと、地元で草野球をすることを目指すのでは、同じ野球でも、練習メニューやトレーニングの厳しさ、必要な時間は雲泥の差です。

志を持たずに、単にお金を稼ぐだけなら、生産活動(働く時間)と消費活動(楽しむ時間)と睡眠活動(寝る時間)の使い方を考えるだけで、人生は生きていけます。

しかし、自分を成長させ、一流を目指そうと思うと、能力を磨くための「投資活動(高める時間)」をどれだけできるかが、大きくモノを言います。

働く時間も、自分の経験値を高める機会にはなりますが、あくまでも勉強の時間ではなく、価値を創造する時間です。また、周囲の同僚も同じ時間だけ、仕事をしています。ですから、プラスアルファで、成長のために自分にどれだけ投資できるか。見えない時間の練習が、成長の結果を大きく左右します。

プロ野球選手も、朝練や居残り、練習の合間の素振り、シーズンオフのキャンプなど、全ての選手が同じ時間だけ練習しているわけではありません。他のプロよりも濃密な投資活動(練習やケアなど)を行う選手もたくさんいるわけです。

私は、勤務時間を野球における「試合」だと捉えています。試合前のアップや、試合後の練習などの仕込みが、未来の試合結果を左右します。

ですから、20代からどんなに夜遅くまで過ごしても、5時には起き、1日の成功イメージを沸かせ、万全の状態で毎日始業を迎えています。また、朝の時間や休みの日には、書籍を読んだり、ネットで情報収集をしたり、事業計画を練ったりと、未来の価値創造のための準備をしています。

私はこの活動を「準業」と名付けています。残業ではなく、準業ができる人がその道の一流になれるのです。

そして、もう1つは、「周囲への影響力」です。

ピンの医者は、キリの医者では治せない命を救えます。志の角度を大きくすると、周囲に提供できる価値や、社会への貢献度も高まるのです。野球選手も同様です。メジャーリーガーは、プレーでエキサイティングさせたり、夢や希望を与えたりできるファンの人数が、日本のプロ野球選手よりも多くなるはずです。

つまり、到達点が高ければ高いほど、自分以外の人に、何かプラスの影響を与えられるのです。

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最終更新:4/8(水) 7:00
幻冬舎ゴールドオンライン

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