政府は、火曜日の夕方に「緊急事態宣言」を発出した。経済活動を維持しつつ新型コロナの蔓延を阻止するという二律背反の問題に取り組んだ結果、事前に漏れ流れた内容に比べて微妙に各方面への配慮がうかがえるものとなった。
【写真】新型コロナ「航空・鉄道」のヤバすぎる状況…
その一つが「通勤電車の運行制限」である。運行本数を半減するとか終電を繰り上げることを要請するとの報道があったが、結局平常ダイヤでの運転を続けることとなった。
これまで国や東京都が強く時差通勤やテレワークを求めているものの、時差通勤では通勤客自体の数は変わらず、混雑時間が若干ずれるだけであり、テレワークは、そもそも馴染む仕事が限られ、またテレワークのノウハウを持ち、さらに自宅での業務に十分なネット環境が整っていることが必要である。テレワークを導入するにはそれなりの準備が必要なのである。
現に通勤客が減っているのは、この機にということで仕事を休んでしまっている人も多い。これは短期間だからできることで、問題が長引くといつまでも仕事を休んでいる訳にはいかない。
かくして、依然として「通勤電車」は混雑しており、これを減便すると一層混雑が酷くなってかえって感染リスクが高まってしまうというのが現実なのである。
なお、先週末には感染者が急増したが、そのうち感染源を追えないケースが増加している。たとえば千葉市で発見された「感染源が不明の感染者」に東京に通勤している人が複数含まれる。次第に世間では「通勤電車が感染源ではないか」という声が聞かれるようになった。
今後、感染者の急増が続くようなことがあるならば、通勤を思いとどまらせるために、電車の運行本数の削減や運行時間の縮小が必要になる場面が現れないとも限らない。
国内での新型ウイルスの流行は、中国の春節が終わってしばらくした2月の半ばころからであった。
国土交通省は、鉄道会社に対して、2月25日から車内や駅構内で時差通勤やテレワークの実施を促すアナウンスを行うことを要請した。たまたま大学は後期試験を終えて長い春休みに入っっており、一年の中でも比較的旅客が少ない時期であったのが幸いした。
さらに、2月28日政府は小中学校、高校、特別支援学校に対して、3月2日からの臨時休校を要請した。東京都内では、自治体によってばらつきがあるものの3月3日には区部のすべての小中学校と都立の高校が休校に入った。
筆者は、3月1日日曜日原宿駅近くの神社での姪の結婚式に参加した。午後、山手線の混雑は定員の100%程度で、普段の混雑より若干緩和された程度であった。また原宿の駅前から続く竹下通りには、初詣のような人出(普段はもっと多いらしい)で、ウイルスの流行に対する危機感はみじんも感じられなかった。
当時、テレビなどでは、一部の専門家から、普通のインフルエンザほど心配する必要はなく、風邪程度と考えてよいといった情報が流れていた。感染流行によるパニックを避ける世論誘導という意図があったかもしれないが、これにより若者を中心に警戒感が薄れたことは否めなかった。
最終更新:4/8(水) 10:46
現代ビジネス





























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