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コロナ「超長期戦」の経済的打撃はいかほどか…第二次大戦の英国に学ぶ

4/8(水) 7:01配信

現代ビジネス

 英国政府が外出禁止を完全排除するまで半年以上の期間が必要になるとの厳しい見解を示した。今回の事態について戦時体制と認識している人も多く、相当な損失を引き受ける覚悟のようである。英国は基本的に歴史に対する感覚が鋭く、今回のケースについては第二次世界大戦と比較して状況を判断しているはずだ。先の大戦における経済的負担はどの程度だったのだろうか。GDPや株価の推移から検証する。

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第二次大戦を参考にしている?

 英国のハリエス政府副主席医務官は2020年3月29日、新型コロナウイルス対策として導入されている外出禁止措置について、正常化には半年もしくはもっと長くかかる可能性があるとの見解を示した。全土の封鎖をずっと続けるわけではない、としながらも、対策が長期になるのはほぼ確実な情勢となっている。

 英国をはじめとする欧米各国は、普段は個人の生活や自由な企業活動を重視しているが、ひとたび非常事態になると、あらゆる経済活動の制限に躊躇しないという傾向が見られる。欧州では、すでに「戦時体制」に入っているとの認識が強く、簡単には日常生活に戻らないことを多くの人が覚悟しているようだ。

 こうした措置については、むやみに発動しているわけではなく、政治家や企業経営者は、過去の事例を参考にしているはずであり、ここまで深刻な事態ということになると、やはり第二次世界大戦まで遡る必要があるだろう。

 第二次大戦中、フランスはナチスドイツに占領され、対独協力政権が成立する事態となったが、英国は空襲を受けながらも、最後まで戦争を戦い抜いた。米国も最終的には本格参戦することになったが、日本との戦闘に巻き込まれたハワイなど一部の州を除き、本土ではごく普通の日常生活が維持されていた。主要国の中では、戦争の主な当事者である英国とドイツの2カ国が、厳しい戦時体制を生き抜いたことになる。

 日本も同じ時期に総力戦となったが、日本の場合、経済力を完全に無視したメチャクチャな戦争であり(最終的な戦費総額は国家予算の280倍、インフレを考慮に入れても74倍)、経済は完全に破綻し、国民は日常的な食事にも事欠く状況となった。日本のケースは文明国としてはあり得ない選択であり、他国や今の時代と比較することは無意味である。

 英国と比較すると当時のドイツには十分な統計が残っておらず、国民生活の状況を検証することができない。戦争を戦いながらも、経済統計など日常業務を維持した英国が、やはり今回のコロナとの比較という点では最適といってよいだろう。

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最終更新:4/8(水) 7:01
現代ビジネス

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