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日本人はなぜ政治について語らないか。現役東大院生が語った将来の不安

4/8(水) 7:30配信

Book Bang

「世界一受けたい授業」や「SWITCHインタビュー 達人達」などに出演し、注目を集めているブレイディみかこさん。著作の『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』には熱い反響が鳴りやまない。今回、特別に東京大学大学院に通う任冬桜さんと対談。政治ついて語らない日本の大学生や、教育の未来について語った。

4章分全文公開 『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

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任冬桜(以下:任) 『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)を読ませていただきました。私は名前でも分かる通り外国人で、両親が中国人なんですが、私自身は生まれてからずっと日本で育ちました。私なりにレイシズムみたいなものを経験していたので『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の教室内の問題などは、読んでいて胸がいっぱいになりました。

ブレイディみかこ(以下ブレイディ) そういう読み方をしていただけて、ありがたいです。

任 日本ではまだ少ないかもしれませんが、移民の子どもが多かったり色々な家庭環境の子どもがいたりとなると、それが普段のリアリティですよね。周りの友達と一緒にそういうことを経験しながらで成長できる環境というのは、貴重だなと思いました。

ブレイディ どうして日本にはそういう環境がないのでしょうか。だって実際に外国人の子どもはいて、教室内にもいたりしますよね。なんで日本ではもっとオープンにぶつかっていけないんでしょうね。

任 私の場合は、学校で学年に1人2人外国人がいるかいないかという感じでした。当時はちょっと悩みましたが、だからといって同級生の子どもたちを責められるわけでもないですよね。この本の10章(「母ちゃんの国にて」)で、ブレイディさんと一緒に帰省をした息子さんが酔っ払った日本のおじさんに絡まれるというエピソードがありましたが、ひどいと思う一方でその人の無知を責められるかというと、難しく感じます。

ブレイディ あのおじさんに会って思ったのは、腹が立ったのに加えて「こういう人はこの人だけじゃないな、他にもいるな」ということなんです。あのときは泥酔していてあんなことを言ったけど、普段はそういうことを言わない人かもしれないですよね。でも何かの拍子で本音がぶわっと出てくるような、そういう空気が日本にはあるのかもしれない。

任 ほかにも、日本のDVDレンタルショップで、店員がブレイディさんに外国人らしさを感じて不自然な対応をするという場面もありました。日本ではそういうことがまだまだある気がします。

ブレイディ そうですよね。任さんは「外国人です」とストレートにおっしゃったじゃないですか。当事者ってそういう風にストレートに言うんだけど、当事者以外は言いにくいというか口ごもりがちですよね。かえって周りがどうしたらいいかわからなくて、なんとなく隠蔽されてしまうという空気もあるのかもしれない。まだイギリスほどたくさん移民がいるわけではないから。

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最終更新:4/8(水) 7:30
Book Bang

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