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レアル「銀河系軍団」の瓦解──。 会長の強権がもたらした冬の時代

4/8(水) 11:00配信

webスポルティーバ

レアル・マドリード王者の品格7

 2018年6月、レアル・マドリードを率いるジネディーヌ・ジダン監督は、世界を驚かせている。チャンピオンズリーグ(CL)3連覇を成し遂げた直後、唐突に退任を発表したのだ。

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「マドリードが勝ち続けるには、変化が必要なのです」

 ジダンは、辞任の理由をそう語った。常勝を義務づけられたチームを統率するストレスは尋常ではない。消耗は激しかったはずだ。

 しかし理由がやや具体性を欠いたことで、憶測も広がった。フロレンティーノ・ペレス会長との軋轢である。

 ペレス会長は、2009年6月から2度目の会長職を務めている。銀河系軍団をつくった時の独裁色は消えたが、その性格は変わらない。スペイン代表GKケパ・アリサバラガ(現チェルシー)を現場に押し付け、困惑させた(ジダンは当時レギュラーのコスタリカ代表GKケイロル・ナバスを支持し、契約を事実上、拒否した)。そしてクリスティアーノ・ロナウドの高額年俸要求をはねつけ、交渉は決裂。ジダンの次の監督人選も行なっていたと言われる。

ジダンにとって、欧州3連覇でチームを離れることが最大の反抗だったのでは――。ペレスは非情なリーダーと言える。ただ、多くの優れたリーダーは非情であり、彼もその例に漏れないだけなのかもしれない。管理者としてリスクヘッジは当然だ。

 ともあれ、ジダンの辞任はペレスの権力の在りようを浮き彫りにした。

 ジダンが去ることを決断した時点で、ほとんどの有力監督が来季の契約を結んでいた。そこで、思い余ったペレス会長は禁じ手を打っている。スペイン代表を率いていたフレン・ロペテギと強引に交渉に入り、ロシアワールドカップ開幕2日前に契約を発表したのだ。その結果、指揮官を失ったスペイン代表は空中分解し、ベスト16で敗れ去った。

 当然、ペレスはスペイン中の批判を受けた。

 話の続きがある。ペレスは4カ月足らずで、成績不振のロペテギをあっさり解任。カスティージャの監督をしていたサンティアゴ・ソラーリを抜擢したが、同シーズン中に再び解任している。そしてジダンに再登板を乞うたのだ。

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最終更新:4/9(木) 8:42
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