ここから本文です

2020年3月のバイオ医薬品市場

4/26(日) 19:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

投資のプロフェッショナルである機関投資家からも評判のピクテ投信投資顧問株式会社、マーケットレポート・ヘッドライン。日々のマーケット情報を専門家が分析・解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するマーケット情報・ヘッドラインを転載したものです。

バイオ医薬品関連企業の株価動向

3月のナスダック・バイオテック指数(ドルベース、配当含まず)は下落しました。3月の株式市場は、世界全域に急速かつ急激に拡散した新型コロナウイルスに翻弄される展開となりました。ウイルスの感染拡大を抑えるため、都市や州あるいは国全体が封鎖され、経済および社会活動に深刻な影響が及びました。

ウイルスの感染が最初に確認されたアジアの幾つかの国で新規感染者の増加に安定の兆しが見られた一方で、欧州に次いで米国が激震に見舞われました。金融市場の反応は急激かつ強烈で、資産クラス間の相関が強まりボラティリティが急騰した結果、流動性は著しく低下しました。ベータや債務比率が高い銘柄に加え、流動性の低い銘柄や(値動きに勢いのある)モメンタム銘柄が最も大きな打撃を受けました。

このような環境下、バイオ医薬品株式も下落しました。医薬品企業の経営陣が、新型コロナウイルスが、サプライチェーンや製造工程のみならず新薬候補の治験や規制当局の承認スケジュール等に及ぼす影響を理解しつつ、自社の営業要員を医療従事者との身体的接触から遮断する決定を下したこともあり、バイオ医薬品株式も下落しましたが、下落率は市場全体に比べ相対的に小幅にとどまりました。

株価が大きく上昇した銘柄では、リジェネロン・ファーマシューティカルズ(米国)、シアトル・ジェネティックス(米国)など挙げられます。リジェネロン・ファーマシューティカルズは、主力薬「アイリーア」についてノバルティス(スイス)の治療薬との競合懸念が後退したことや、同社の関節リウマチ治療薬が新型コロナウイルスの治療薬候補として治験を開始したことも注目されました。シアトル・ジェネティクスは、豊富なパイプライン(新薬候補群)と堅固な財務基盤を有することから、市場の動揺時に求められるディフェンシブ性が注目されました。

株価が大きく下落した銘柄では、ナノストリング・テクノロジーズ(米国)などが挙げられます。ナノストリング・テクノロジーズは、学術機関、政府、医薬品会社等の最終顧客からの売上に対する懸念から株価が下落しました。

その他では、ギリアド・サイエンシズ(米国)によるフォーティー・セブン(米国)の買収が注目されます。買収価格はフォーティー・セブンの前日終値を90%超上回ります。

1/3ページ

最終更新:4/26(日) 19:00
幻冬舎ゴールドオンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事