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李正浩/韓国秘密資金 総額39億ドルを「核開発」に使った〈金正恩の金庫番が、驚愕の事実をいま明かす! 〉/聞き手・朴承珉――文藝春秋特選記事【全文公開】

4/26(日) 6:00配信 有料

文春オンライン

金正恩 (c)時事通信社

 今、北朝鮮内部で何が起きているのか。昨年2月、ベトナム・ハノイでの米ドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との直接会談が「ノーディール」に終わって以降、北朝鮮の非核化を巡る米朝間の実務協議の進展はない。この間、制裁は続き、昨年11月時点で、飢餓が深刻化しているという。また最近、金正恩の実妹、金与正第一副部長の存在感が増しており、韓国や米国への批判声明は彼女を通じて出されている。さらには新型コロナウイルスの蔓延を指摘する情報もある。

 李正浩(リジョンホ)氏(62)は、金日成主席や金正日総書記の時代から現在の金正恩政権まで3代にわたって約30年間、高位幹部として勤めた。金一族の直属の秘密資金管理機関「朝鮮労働党39号室」の幹部を務めたほか、日本にマツタケなどを輸出する朝鮮大興船舶貿易会社の総社長も務め、金総書記から「首相より仕事ができる」と絶賛されたほどの功績をもつ。

 ところが李氏は、金正恩の叔父である張成沢氏ら多くの幹部が残忍な方法で処刑されたことに衝撃を受け、2014年10月、韓国に亡命した。現在は米ワシントンDC、米政府の諮問役を務める。

 今回、李氏は4時間にわたるインタビューで、韓国からの巨額の秘密資金の使途や、金正恩と愛人の間の隠し子について赤裸々に明かした。

◆◆◆

 私は1957年に北朝鮮で生まれ、大学を卒業後、80年代半ばから金一族の秘密資金管理機関である「39号室」で30年間働きました。外貨獲得のため、93年に朝鮮大興船舶貿易会社を設立し、社長として4~5年間運営し、98年に同社の総社長になりました。このポストは、金正日が直接任命する地位でした。

 私は日本との貿易も管掌し、北朝鮮産マツタケを日本に独占的に輸出して外貨を稼ぎました。また、傘下の水産貿易会社からベニズワイガニを年間5000トンずつ境港に毎年輸出していました。日本に入り、朝鮮総連の許宗萬(ホジョンマン)責任副議長(当時)に会ったこともあります。

 このような功績が評価され、私は2002年に金正日から「労力英雄の称号」を受けました。自動車と金日成の名前が刻まれた時計、カラーテレビなどのプレゼントをもらったほか、その後も同様の配慮をたくさん受けました。 本文:9,214文字 写真:4枚 高射銃で惨殺されたナンバー2の張成沢 金正恩の隠し子を生んで大佐となった玄松月 (c)共同通信社 李正浩氏 (c)朴承珉

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李 正浩, 朴 承珉/文藝春秋 2020年5月号

最終更新:4/26(日) 6:00
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