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今さら聞けない北方領土問題、イチから分かるざっくり解説 ― 日露「引き分け」とは?

2013/5/24(金) 14:07配信

THE PAGE

 プロ野球にあって、メジャーリーグにないものは何でしょう? それは「引き分け」。そういえば、ロシアのプーチン大統領が北方領土問題の解決に向けて2012年3月に発した言葉が「引き分け」でした。

[表] 尖閣国有化をめぐる日中の動き

敗戦後、ロシアに4島奪われる

 戦後70年近くになるのに、日本は隣国ロシアと平和条約を結んでいません。ネックになっているのが、北方領土問題です。「引き分け」発言から1年近くたった今年2月、柔道8段の黒帯大統領は「お互いに歩み寄ろう」と日本側にスローボールを投げてきました。

 日本とロシアの国境線が初めて画定されたのは、幕末の1855年です。日露和親条約で、北方4島(択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島)が日本の領土となりました。北方4島には、たくさんの日本人が住んでいたからです。ちなみに、4島の総面積は千葉県とほぼ同じです。

 このとき樺太(サハリン島)はいったん棚上げされました。日本人、ロシア人とも住んでいたからです。しかし1875年、樺太・千島交換条約が結ばれ、これによってウルップ島以北の千島列島も日本の領土になりました。そう、樺太と千島列島のトレードが成立したのですね。

 こうして画定された領土も、試合(戦争)の結果しだいでは、どうなるかわかりません。 第二次世界大戦で敗れた日本は、4島をふくむ北方の全領土をロシアに奪われました。多くの島民が故郷を追われ、ロシアによる占拠が今日まで続くことになったのです。

 現在、日本政府は4島の返還をロシアに求めています。一方、ロシアは2島返還ならOKという立場で、それを譲りません。この2島返還論の根拠は、1956年に出された「日ソ共同宣言」にあります。戦争終結を確認し合い、国交を回復した宣言で、これに「平和条約の締結後、色丹島と歯舞群島は日本に返還する」という約束があったのです。

2島返還か、面積2等分か

 さて、プーチン大統領のいう「引き分け」(朝日新聞などとの会見で発言)は、何を意味しているのでしょう? この2島の返還なのか。それとも、4島を面積で2分する、つまり択捉島の一部プラス3島の返還なのか。さまざまな憶測が飛んでいますが、一方で領土問題に引き分けはない、断固として4島返還を主張すべきだ、という声も日本にはあります。

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最終更新:2016/2/1(月) 3:28
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