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今話題のTEDとTEDx、それぞれの違いと魅力は?

THE PAGE 2013/6/30(日) 6:58配信

 米国発のビデオコンテンツ「TED(Technology、 Entertainment、 Designの頭文字をとったもの)」が、日本でも人気を集めています。2012年には、世界で通算10億回以上の再生回数を記録し、毎日10万時間相当分の視聴があった大人気コンテンツです。日本では、昨年からNHKがTEDのコンテンツを「スーパープレゼンテーション」という番組で放送。それをきっかけに、徐々に知る人が増えてきました。

 また、TEDの知名度があがると同様に、日本国内でも「TEDx●●」と称するイベントが各地で開催され、人気を集めています。7月14日には、札幌で「TEDxSapporo」の開催が予定されており、話題を集めています。

■その魅力は?

 1984年にスタートしたTEDは「Idea Worth Spreading」のコンセプトのもと、幅広いジャンルのプレゼンテーションを提供していきました。その魅力は、なんといっても著名な登壇者にあると言えます。過去には、U2のボノ、元アメリカ合衆国大統領のビル・クリントン、料理人のジェイミー・オリバーなど、日本でもおなじみの顔ぶれが、それぞれのアイディアを提供してきました。2006年に、こういった著名人を含むカンファレンスの収録動画「TEDTalks」が公開。見たいスピーチをオンラインで、いつでも、無料で、しかも日本語字幕付きで視聴することができます。TEDTalksの字幕は、ボランティア翻訳者によって作成されているため、英語が苦手なユーザーでも楽しむことができます。また、TEDTalksは語学学習の教材としても知られていて、一般的な教材にはない表現豊かな、コメントを英語のスピーチと日本語訳で堪能することができます。

 このようにTEDの登場によって、いつでも、どこでも、時間や言葉の壁を越え、世界中の人たちに多くのアイディアを伝え、影響を与え、そのアイディアを世界中に広げることができる時代となりました。

 TEDxTohokuを共同創設者の亀井潤さんは、「TEDスタイルのプレゼンテーションは、アイディアを伝えてることにしぼった構成なので、一つ一つの動画の内容が新鮮であり、人の生き方や考え方そのものに大きなインパクトを与えてくれます」と、その魅力を説明します。亀井さん自身、大学院で分野を選択したのは、TEDの影響と言います。

■TEDxとは

 TEDの普及とともに、世界中にそのファンが急増しました。2009年には、フランチャイズ形式の「TEDxプログラム」が登場。その精神を受け継いだカンファレンスを世界各地で開催できるようになりました。2009年からの4年間で、TEDxカンファレンスの開催は世界133カ国、1200市町村にまで拡大し、その数は4300に達しています。日本では、“老舗”のTEDxTokyoやTEDxSeedsの他にも、TEDxSapporo、TEDxKyoto、TEDxTohokuといった、各地方で開催されるもの、TEDxTodai、TEDxKeioSFC、TEDxWasedaなど、大学を中心に開催されるものもあります。

 このTEDxカンファレンスの運営は、TED本家とは独立していて、TEDとは異なるイベントになります。しかし、どのカンファレンスもTEDの精神を尊重し、守るべきルールに従って運営されています。本家同様に「Idea Worth Spreading」のコンセプトを忠実に守り、それぞれのアイディアを紹介する場として機能しています。

■7月14日には札幌で開催、ホリエモンも登壇

 北海道在住のネパール人、ディリップ・BK・シュナール氏が代表を務めるTEDxSapporoは、2012年にスタート。7月14日に開催される第2回は「Creating Possibility(可能性を生み出す)」がテーマで、元ライブドア社長の堀江貴文氏らが登壇します。「(堀江氏のキャリアは)札幌のIT企業でアルバイトをしていたことがきっかけとなっていて、今回、講演してもらうことになりました。成功するためには失敗する必要があり、失敗とはみんな共通の通過点だというアイディアを、堀江氏の講演を通じて受け入れてもらいたい」とシュナール氏は話します。

 ITの進歩とともに、収集できる情報量や接触するタイミングなど、その環境は飛躍的に向上しています。ユーザーが消費すべき情報を選択できる時代となった中、多くのユーザーからTEDが支持される理由は、揺るがないコンセプトのもと、多くの人に影響を与え、また、影響を受けた人たちがTEDxカンファレンスにより各主催者の思いをアレンジして、発展させられるところにあると言えるでしょう。
(取材協力 亀井潤/TEDxTohoku Co-Founder)

■TEDxTohokuについて
 2011年に東北地方で起こった震災・津波災害が直接的なきっかけとなり、当時大学生だったメンバー25名によって2011年10月30日にTEDxTohoku2011が開催。その年のテーマは「震災復興」。2012年以降は東北の未来を考える若い世代に向けて、東北の沿岸部から生まれてきたアイディアを共有する他にも、東北に根付く昔からの知恵、思想から東北地方の最先端の出来事まで幅広いアイディアに触れる機会を提供している。

■TEDxSapporoについて
 北海道在住のネパール人でグローバル活動家のディリップ・BK・シュナール氏が創設。もともと、貧困にあるネパールの子どもたちが教育を受けられるように札幌にNGO(NGOつぼみ学校ポカラ)を運営していた同氏が東日本大震災を目の当たりにし、「これまでNGOを支えた札幌や日本全体を支援したい」という気持ちから、2012年からTEDxSapporoをスタートしている。

最終更新:2016/2/1(月) 2:44

THE PAGE

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