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中国バブルの崩壊時期と不良債権額を予測する

2013/8/12(月) 10:41配信

THE PAGE

 中国経済のバブル崩壊懸念がくすぶり続けている。特に問題となっているのはシャドーバンキングと呼ばれる通常の銀行以外の融資である。その中の一部は不良債権化しているといわれており、中国経済の時限爆弾となっている。

 だが中国政府は、場合によってはハードランディングも辞さない構えなのか、このような状況にあっても景気対策をほとんど打ち出していない。政府当局の真意は不明だが、中国にとっては日本のバブル崩壊と米国のリーマンショックという二つの前例が存在している。中国はこの二つの事例を参考に、政府のコントロール下において、クラッシュを起こさずに不良債権処理を進める方針なのかもしれない。

 果たして中国の統制されたバブル処理は可能なのか?また不良債権はどの程度の規模があるのか?日本のバブル崩壊と米国のリーマンショックの事例を参考に、中国バブルの危険度や崩壊タイミング、さらには現時点での不良債権額などを大胆に予測してみた。

中国経済の実態は官製の不動産バブル

 中国のバブルは官製バブルという面が強い。中国は10%超という驚異的な経済成長を10年も続けてきたが、その多くは公共事業を呼び水とした内需によってもたらされてきた。中国の過去10年におけるGDPに占める固定資本形成(インフラ建設)の割合は40%を超えている。日本でも、列島改造論に湧いた1970年代には固定資本形成がGDPの40%に近付いた時期があった。だが高度成長期においてもほとんどが30%台前半であったことを考えると、中国のインフラ建設はかなり過剰といえる。

 建設対象が、産業や生活に必要な橋や道路にとどまっているうちはそれでもよかった。だが最近では地方政府が金融機関から融資を受け、宅地を開発して国民に販売し利益を得るという動きが加速している。これは完全に不動産デベロッパー業務であり、不動産市況が冷え込んだ今、地方政府の中には資金を投じて開発したものの不動産を売却できず立ち往生しているところも多いという。しかもこうしたプロジェクトには、銀行の正規融資以外のルートからの資金も多く流れ込んでいる。シャドーバンキング問題が中国バブル崩壊の引き金となるとの懸念はこうした事情からきている。

 またシャドーバンキングの中には、共産党幹部の不正蓄財と関連した融資も多く含まれているという。中国政府がハードランディングを覚悟してまでも、シャドーバンキングに対して厳しい姿勢で臨んでいるのは、特権階級に対する国民の不満が高まっており、この問題を解決することは、景気対策よりもはるかに重要であると党指導部が認識しているからである。

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最終更新:2016/2/24(水) 3:47
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