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コーチを叱る楽天星野の組織マネジメント

2013/8/19(月) 10:17配信

THE PAGE

一球への集中力

 楽天の進撃が、少し夏休みとなった。対西武戦の連続サヨナラ負けで勝ちゲームをふたつ落とした。課題であるブルペン陣が崩壊。星野仙一監督はベンチで暴れた。それでも2位ロッテとのゲーム差は、4.5。最短22日にも球団創設以来初の優勝マジックが点灯することには変わりない。マー君の21連勝記録に続いてマジック点灯となれば、チームは、早々と、夏休みを切り上げて勢いを増すだろう。

 それでも星野監督に余裕は微塵もない。私の問いかけは一蹴された。
 「このチームの選手は勝った経験がない。先を見るとプレッシャーになってしまう。だから上も下も見ずに今だけを見つめて戦わんとあかん。あの手、この手で一球、一球に集中させとるんやけどね」
 座り心地に慣れていない首位の座は、ジワジワとしたプレッシャーに変わりつつあるのか。星野監督は、とにかく、1球、1試合に全力投球させているという。
 「野球は、何が起こるかわからん。野球なんて10ゲーム差があってもひっくり返るもの。毎日が心配ですよ。プロ野球取材を30年以上もやっている駒さんならわかるでしょう?」

 確かにそうだ。過去に3度の優勝経験のある名将ゆえに勝負師の肌感覚としてわかるのだろう。
 では、闘将は、自軍の戦いのここまでをどう分析しているのだろう。 
 「ジョーンズ、マギーの加入で芯ができた。金本をFAで阪神に取ったでしょう。あれでチームは変わった。同じ効果がジョーンズ、マギーの加入で現れている。銀次や枡田、それに若い島内、岡島らが出てきた。打線はよく頑張ってますよ。枡田なんかは、2軍に落としたが、そこから這い上がってきた。今までチームになかった競争が生まれてきた」

 星野監督が、オーバーラップさせるのは、阪神監督就任2年目にFAで金本知憲を獲得した際に生まれたチーム内の化学反応である。金本は、そのバッティングだけでなく、練習やゲームに取り組むプロの姿勢を見せつけてよどんでいた空気を一変させた。
 メジャーの超一流、ジョーンズ、そして、マギーの加入によって、打線は活性化した。昨年から覚醒の予兆のあったプロ8年目コンビの銀次、枡田がブレイク、そこに2年目コンビの島内、元々は、捕手で入団している岡島らが出てきた。

 星野監督は、若手の競争こそがチームの勢いに変わるという持論を持つ。
 投手陣では、マー君と新人の則本を軸に先発を固めた、後ろは、小山、青山、ラズナー、最近では、斎藤隆らのメンバーを調子と相手との相性を見て、とっかえひっかえしながらやりくりをしている。できれば絶対的なストッパーが欲しいところだろうが、そこは投手出身の星野監督ゆえにカンどころはいい。期待していた釜田、永井、辛島、塩見らが出遅れたが、「これらのメンバーが、ここからチームに加わると厚みが出るんや」という。
 「でもな」
 そこまで評論家のようにチームを分析した星野監督が、楽天進撃の本当の理由を語り始めた。

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最終更新:2016/2/12(金) 3:34
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