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TPP交渉内容は締結までわからない/日本市場に想定外の影響も

2013/8/22(木) 15:09配信

THE PAGE

 TPP交渉会合が8月22日、ブルネイで始まりました。初参加となった前回の会合で日本が協議に加わることができたのは、実質2日間だけでしたので、本格的な交渉は今回からということになります。100人を超える日本の交渉団は、合宿を行って次の会議に備えていますが、肝心の交渉内容は条約が締結されるまでわからずじまいとなりそうです。

守秘義務契約に調印

 日本ではこれまでの交渉経過に対して注目が集まっていますが、TPPの交渉に参加するためには守秘義務契約に調印する必要があり、交渉団は交渉内容を口外することができません。このため農業団体などTPPの影響が大きい業界関係者は疑心暗鬼になっています。

 この状況は日本だけでなくアジア各国にとっても同様です。TPPの推進は農業分野を中心に国内経済への影響が大きく、交渉の内容を知ろうと各国のメディアがしのぎを削っていますが、交渉内容はほとんど外部に漏れてこないのが実情です。したがってTPPの締結後、国内市場に対して具体的にどのような影響あるのかは現時点では何とも言えません。

 締結してみないと結果がどうなるか分からない交渉に各国が積極的に関与しようとしているのは、TPPに参加しないとデメリットが大きいことだけははっきりしているからです。その中で各国は農業など自国が保護したい分野をどれだけ守れるのか必死に交渉していると思われます。

 唯一の例外は米国です。TPPのような自由貿易協定は一般的に競争力のある工業国ほど有利ですが、米国は先進工業国であるばかりではなく、農業という他国が弱い分野でも圧倒的な競争力を誇っています。保護したい分野もありますが、TPPで得られるメリットの方が圧倒的に大きいといえるでしょう。本来は日本もそのような立場だったはずなのですが、失われた20年で日本企業の国際競争力は著しく低下。市場の閉鎖性も手伝ってアジア各国と同じく今では防戦一方の立場です。

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最終更新:2015/10/24(土) 4:48
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