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携帯電話業界の国際再編、日本市場はどうなる?

2013/9/10(火) 10:43配信

THE PAGE

 日本の携帯電話がガラケーと呼ばれるようなってから久しいですが、世界の携帯電話業界が大きく動き出そうとしています。日本からは唯一ソフトバンクがメインプレイヤーの1社になっていますが、その他の日本企業は、今回の世界的な再編にほとんど関与していません。今後、日本の携帯電話はますますガラパゴスになってしまうのでしょうか?

マイクロソフトがノキアの携帯部門を買収

 9月2日、米マイクロソフトは、フィンランドの携帯電話メーカーであるノキアを買収すると発表しました。マイクロソフトはスマホ・シフトに乗り遅れ、現在グーグルやアップルの後塵を拝しているのですが、ノキアの携帯電話部門を買収することで、スマホへの対応を急ぐ戦略です。

 スマホOSの世界シェアは、1位がアンドロイド(グーグル)で約75%、2位がiOS(アップル)で約20%となっており、ウィンドウズフォンは今のところ3%程度しかありません。現在欧州ではウィンドウズフォンのシェアが急拡大しており、ノキア買収によって、圧倒的なシェアを持つアンドロイドとの差がどれほど縮まるのか市場は注目しています。またスマホのメーカー別シェアでは、1位がサムスンで約30%、2位がアップルで約20%割、3位がLGで約5%となっています。

 残念なことにスマホの世界では、日本企業はソフトウェアでもハードウェアでもランキング外となっており、国際的な再編劇に関与することはできていません。各社は日本市場だけでビジネスをしていることになりますから、その名の通り、まさにガラパゴスということになります。日本の主力携帯電話メーカーのひとつであったNECとパナソニックはとうとうスマホ市場からの撤退を表明してしまいました。

ソフトバンクの進出を警戒するベライゾン

 一方、通話サービスを提供している電話会社の分野では、唯一ソフトバンクが世界市場に果敢に攻め込んでいます。ソフトバンクは昨年10月、216億ドル(2兆1500億円)で全米3位の携帯電話会社スプリントを買収しました。スプリントは業界3位の会社とはいえ、1位のAT&Tや2位のベライゾンとはまだ差があります。しかし、ソフトバンクにとっては、米国という世界最大市場への足がかりを得ることができたわけです。

 ソフトバンクの進出を警戒したベライゾンは、英ボーダフォンとの合弁会社であるベライゾン・コミュニケーションズを1300億ドル(約12兆9600億円)かけて完全子会社化し競争激化に備えています。一方、米国の携帯子会社をベライゾンに売却したボーダフォンに対しては、ソフトバンクがさらに買収を仕掛けるのでは?という観測すら出ている状況です

 ただソフトバンクは海外の会社を買収しているわけですから、日本国内の市場が大きく変わるわけではありません。日本メーカーの携帯電話は従来通り、何とか国内市場で踏ん張れるのかというとそうでもなさそうです。

日本のスマホはすべて海外製に?

 スマホのハードウェア分野では、最近、中国製の安価な製品が全世界的にシェアを急激に伸ばしています。今後は日本市場においても、安価な中国製スマホが、価格を武器にガラケーを置き換え、シェアを伸ばしてくることになるかもしれません。今はガラケーであっても、いずれはすべての製品がスマホ化していきます。携帯電話のような製品は出荷台数が少ないとコスト高になりさらに不利になるという特徴があります。日本の携帯電話がガラケーではなくなった時、ハードウェアもソフトウェアもすべて海外製という事態になる可能性もゼロではないのです。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/9/15(火) 4:01
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