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アホウドリ 尖閣諸島出身も飛来

2013/9/16(月) 13:52配信

THE PAGE

アホウドリは10月から繁殖期に 尖閣出身も飛来

 アホウドリがまもなく、繁殖期を迎える(10月-5月)。アホウドリは、絶滅危惧種に指定され、小笠原諸島・婿(むこ)島で保護活動が行われているが、昨年には、沖縄・尖閣諸島出身の“お嫁さん”、メスが観測された。

 山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)は、2012年11月に小笠原諸島・聟島のペアに生まれた未受精卵を調べ、遺伝的な特徴から“お嫁さん”の出身地が尖閣諸島であることを突き止めた。

絶滅危惧種のアホウドリ 繁殖地を聟(むこ)島に

 “お嫁さん”のことの前に、ちょっとアホウドリについて説明を。実は同研究所では、絶滅危惧種にも指定されている日本の特別天然記念物、アホウドリの保護活動に長年取り組んでいる。19世紀末に羽毛採取のために絶滅したとされた同種だが、1951年にかろうじて伊豆諸島の鳥島で繁殖しているのが確認され、1971年には尖閣諸島でも少数の生息が発見された。

 その後の保全・保護活動により、鳥島のアホウドリの生息数は回復しているが(※)、鳥島は活火山で、万一噴火した場合には繁殖地が壊滅する恐れがあるほか、風雨による地形の浸食も進んでいる。※2012年8月時点の総個体数は約3,000羽(東邦大学理学部・長谷川博教授調べ)

 そのため同研究所は、環境省や東京都、民間企業などの支援を受けて、鳥島より南に約350キロメートル離れた聟島に新しくアホウドリの繁殖地を作る作戦に乗り出した。2008年から2012年までに、アホウドリのヒナ70羽を聟島に移して飼育し、うち69羽を順に巣立たせた。

 巣立った若鳥は北太平洋のベーリング海やアラスカ沿岸、米国西海岸などと、遠方まで飛来し、3~5年たって再び、巣立った場所に帰ってくる。飼育の若鳥にはすべて目印の足環をつけている。また、聟島の繁殖地には、09年から足環のない野生のアホウドリが飛来するようになり、2011年からは聟島出身の若鳥が帰還するようになった。

 そして2012年11月聟島で、オス、メスのつがいと巣の中の1個の卵の姿を、同研究所とNHKが共同で設置している監視カメラが捉えた。オスは、足環から2008年に聟島から巣立った若鳥と分かり、一方のメスは足環がなく、他所からやって来た野生の“お嫁さん”だった。

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最終更新:2016/1/20(水) 4:49
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