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縮小する焼酎市場 中小の蔵元が生き残る道は?

2013/9/17(火) 14:07配信

THE PAGE

日本の本格焼酎に元気がありません。2007年をピークに消費量が下がり続けているのです。「若者のアルコール離れ」なのかと容易に想像がつきますが、若者にどんな変化があったのでしょうか? 焼酎の蔵元は、逆境をものともせず、ここで一念発起して、ビールのような巨大市場に育てていくべきなのでしょうか? 大手酒類・食品メーカーに勤務した経験もある三菱UFJリサーチ&コンサルティングの大久保亮一さんに解説していただきました。

日本人のお酒の飲み方が変わった

日本のアルコール消費量は1994年から1996年をピークに減少。一番大きく減らしているのはビールですが、そのうち不況に強いと言われていた焼酎はバブル崩壊後も消費を拡大していたものの、2007年以降は縮小を続けています。

―――焼酎は値段も安く、不況の影響を受けにくいと思っていたのですが?
確かにバブル崩壊以降は割安感もあって2007年くらいまでは焼酎の消費が伸びていたのです。しかし、リーマンショック以降、外食の売上が落ちたことが大きく影響しました。若い人はお酒を飲まなくなりましたし、高齢化するとお酒を飲む量が少なくなります。複合的な要因があります。

―――若者はなぜアルコールから離れたのですか?
昔はお酒を飲むことがステータスでした。偉くなった、大人になったと。社会人になると1970年代はスナックに、80~90年代は居酒屋に行くのが常でしたが、2000年代になると上司が誘ってもついて来なくなりました。もはやステータスではないし、酔うことは格好悪い、仲間で楽しむもの、家で飲むのだという価値観です。社会人になってどこで何を飲んだかという「エントリーシーン」がその後の飲酒に影響することは分かっているのですが、このままだとお酒の消費量はますます減るでしょう。

大久保さんによると、うんちくが楽しめておしゃれなイメージがあるワインは逆に伸びています。タレントをCMに起用したハイボールは数年前から人気で、いろいろなお酒や飲み方が増えています。工夫によっては市場を創造できるのではないかと指摘します。

―――がんばってる焼酎ブランドはあるのでしょうか?
成長を続けている焼酎ブランドはあります。宮崎県にある霧島酒造の「黒霧島」です。上位50社で3000億円の市場があると言われていますが、そのうち500億円を霧島酒造が占めています。黒にこだわったボトルで、店先に置いても恥ずかしくないデザインです。原料の芋の貯蔵技術を工夫して通年生産するようにしました。芋らしさを残しながら、すっきりとした味わいになっています。第三次焼酎ブームは黒霧島ブームだったという人もいるくらいです。

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最終更新:2015/10/1(木) 3:22
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