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深刻化する都市型水害の脅威 「内水氾濫」とは

2013/9/30(月) 20:06配信

THE PAGE

 大雨時に街や農地などに水があふれる「氾濫」。これは何も大河川の近くの話だけではありません。都市部にいても「氾濫」による水害に遭うことはあります。局地的大雨(ゲリラ豪雨)による被害が目立つ昨今、こうした「都市型水害」の実態を見てみましょう。

[動画]深刻化する都市型水害の脅威 「内水氾濫」とは

内水氾濫とは

 「氾濫」には2種類あります。まず、川の水が堤防を越えてあふれ出す「外水氾濫」。これが一般的に思い浮かべる洪水でしょう。もう1つは、市街地に降った大雨がマンホールなどから地表にあふれる「内水氾濫」です。今回テーマにしている都市型水害は、主にこの内水氾濫のことです。外水氾濫と内水氾濫は、もちろん同時に起こることもあります。

 内水氾濫はどのようにして起こるのでしょうか。通常、市街地に降った雨水は、下水道などを通じて川や海に流れていきます。しかし、下水道などの処理能力を超える量の大雨が降ったり、雨で河川が増水して雨水を排出できなくなると、マンホールなどから水が地表に溢れ出たりします。

動画URL:http://www.youtube.com/watch?v=K11I0r_Z5Zo

危険な都市型水害

 水は低いところに流れるため、地下鉄や地下街など地下建築物がある都市部では大きな被害が発生するおそれがあります。また道路の立体交差での掘り込み場所などにも水が貯まり危険です。車で入り込んでしまった場合、ある程度の深さで車自体は止まりますが、車外に出ようとしてもドアが水圧で容易には開かず、閉じ込められる危険があります。

 都市化が進む前は、山林や水田に、雨水を地中に浸透させたりする機能があったのですが、都市化されると、道路や駐車場などが舗装されて水が浸透しにくなり、内水氾濫が起きやすくなるのです。内水氾濫は都市型水害の典型的なものといえます。

 「都市型水害」によって死者が出ることもあります。1999年6月には、福岡・博多駅周辺の地下街や地下鉄などに大量の水が流れ込み、地下室に閉じ込められた1人が死亡。同じ年の7月には東京・新宿区の住宅地の地下室が水没し、1人が死亡しました。その他、2000年9月の東海豪雨では、名古屋の地下鉄が浸水のために最大2日間運転を停止しました。

ゲリラ豪雨が頻発

 都市部では、ゲリラ豪雨が頻発し、短時間に局地的な大雨に襲われることが増えています。都市部の下水道の多くは1時間あたり50ミリの雨量を基準に設計されているので、100ミリ前後の大雨が降ることが多い昨今、都市部の雨水処理能力は想定を超えた対応を迫られていることになります。都市型水害対策として、雨水管や排水機場の整備、地下空間への浸水の対策が急がれています。

最終更新:2016/2/21(日) 4:20
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