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日銀の金融緩和は本当に効いてるの?/当座預金残高が100兆円突破

2013/10/1(火) 13:34配信

THE PAGE

 日銀の当座預金残高が9月26日にとうとう100兆円を突破しました。日銀が量的緩和をスタートさせた2013年4月4日には54兆円でしたらから、半年で2倍近くに増加した計算になります。日銀の計画では2013年末には107兆円程度を見込んでいましたから、量的緩和策は順調に進んでいると考えてよいでしょう。しかし量的緩和策は本当に景気回復に貢献しているのでしょうか?

 日銀による量的緩和策とは、日銀が国債などの金融商品を積極的に購入し、市中に大量の資金を供給するという政策です。銀行が日銀と取引するために開設している口座が日銀当座預金なのですが、日銀が金融商品を購入するとこの口座にお金が貯まっていきます。銀行はお金をただ持っていても利益を生み出さないので、より多くの融資をするようになるはずです。銀行が積極的に融資をすれば、設備投資が活発になり、経済が活性化して物価が上昇する。これが量的緩和策の狙いといえます。

銀行融資は逆に減少

 量的緩和策が効果を発揮しているのかは、市中にどのくらいお金が出回っているか、あるいは融資がどのくらい伸びているのかを見れば分かります。市中に出回っているお金の量はマネーストックという指標を見るのが一般的です。量的緩和がスタートしてから8月までの間にマネーストックは1.6%増加しました。

 しかし銀行からの融資は逆に0.35%減少しているのです。日銀から供給するお金は1.5倍に増えているのに、世の中にはあまりお金が出回っていないようです。企業は景気の先行きをまだ不安視しており、なかなか設備投資に踏み切れません。企業側に資金ニーズがなく、銀行が融資する先が見つからないのです。製造業は海外に工場を移しているので、国内での投資先が減っているという事情もあるでしょう。

 一方、量的緩和策の第一目標である物価は順調に上がってきています。8月の消費者物価指数は代表的な指数が100.4となり、4月から0.6%も上昇しました。日銀の物価目標は年2%ですから、この調子でいけば物価目標の達成は十分可能です。とうとう日本はデフレから脱却できる可能性が見えてきたわけです。

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最終更新:2014/11/15(土) 3:36
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