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消費税「価格転嫁」って何?/下請け業者は転嫁できるか

2013/10/3(木) 12:37配信

THE PAGE

 消費税の増税が正式に決定されたことで、消費税の価格転嫁対策が重要課題に浮上しています。消費税の価格転嫁とはそもそも何を意味しているのでしょうか?

 消費税が増税されると、顧客に販売する金額の総額は増えることになります。例えば今まで商品価格100円のものは税込みで105円でしたが、2013年4月以降は108円となります。海外に商品を販売する会社以外は皆同じ条件ですので、理屈の上では増税分が最終価格にすべて上乗せされることになります。しかし現実のビジネスの現場ではそう単純にはいきません。消費税の増税分を上乗せすることができないという事態が発生するのです。

 消費者にしてみれば、中身が値上げであろうが税金であろうが、値段が高くなることに変わりはありません。消費税が増税されてしまうと、その分消費者の購買意欲は下がることになります。小売店などの事業者は消費増税によって売上げが減少する可能性があります。

「転嫁Gメン」500人が監視

 そこで問題になるのが、商品の仕入れです。売上げの減少で利益が減った企業は、利益を確保するため、できるだけ仕入れの値段を安くしようとします。そうなってしまうと、商品を納入する業者には必要以上の値下げ圧力が加わることになります。注文を失いたくない納入業者の中には、消費増税分を最終価格に上乗せできない(つまり値引きを強要される)という事態に陥る可能性があるのです。消費税の価格転嫁ができないというのは、このような状況のことを指しています。

 政府はこうした事態を防ぐため、大企業と下請け業者の取引について監視を強化する方針を明らかにしています。経済産業省では500人の転嫁Gメンをあらたに配置し、下請けに対する過度な値引き要求や消費税分の未払いがないか監視します。

 不当な要求を受けた下請け企業は、そのような要求を出す大企業とは取引しなければよさそうなものですが、現実はそう簡単な話ではありません。日本は企業の系列関係がかなり硬直的で、特定の下請け業者は特定の大企業としか取引できないケースが少なくないのです。

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最終更新:2015/11/14(土) 4:14
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