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羽田空港が急速に国際化なぜ?/不便な成田に誘致進まず

2013/10/8(火) 15:27配信

THE PAGE

 羽田空港の国際化が着々と進んでいます。2014年の春には国際線の便数が5割増え1日86便になる見込みです。成田空港の国際線の便数は約200便ですので、羽田は成田の半分近くの国際線を受け入れることになります。なぜ最近になって羽田への国際線乗り入れが急拡大しているのでしょうか?

きっかけは前原国交相のハブ構想

 もともと東京圏の空港は、国内線は羽田、国際線は成田という役割分担がありました。この流れが大きく変わるきっかけのひとつとなったのが2009年10月の前原国土交通大臣(当時)による羽田のハブ空港化構想です。ハブ空港とは航空路線ネットワークの中心となる空港のことを指しているのですが、羽田のハブ空港化構想とは、羽田空港をアジアの航空路線ネットワークの中心的存在にしようというものです。

 この構想が出てきた背景には日本の国力低下とアジア各国の躍進があります。韓国やシンガポールなど経済成長が著しい新興国は、空港の整備に巨額の投資を行い、国際線を積極的に誘致してきました。これによってソウルの仁川空港やシンガポールのチャンギ空港は航空路線の拠点となり、日本から海外に旅行する場合でも、一旦仁川を経由して飛行機を乗り継ぐケースが増えてきたのです。

 羽田と成田を合わせた国際線の発着枠は年間約30万回です。一方、仁川空港には22万回の枠がありますが、2017年にはこれを2倍近くまで拡張する予定です。韓国のGDPは日本の5分の1くらいしかありませんから、この数字は驚異的といえます。このままでは日本はさらに衰退し、アジアの中心都市の地位を失いかねません。この対策として浮上したのが羽田のハブ空港化であり、現在の国際空港化もその流れの延長線上にあるといってよいでしょう。

 成田空港が出来た頃は、日本がまだ高度成長の最中であり、羽田の発着枠が足りない状況でした。このため多少不便であっても成田を作る意味はあったといえるでしょう。しかし成田空港の建設には地元住民の激しい反対運動が起こり、拡張工事も予定通り進みませんでした。結果的に成田は規模の小さい不便な国際空港になってしまったのです。

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最終更新:2016/1/9(土) 4:20
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