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日本の情報公開制度どこが問題?/秘密保護法案で「知る権利」に懸念

2013/10/16(水) 13:42配信

THE PAGE

 政府は秋の臨時国会に特定秘密保護法案を提出する予定です。しかし、この法案に対しては慎重論も多く、予定通り国会で審議できるかは不透明な状況となっています。その最大の理由は、日本では情報公開制度が十分に整備されておらず、この状態のまま法案が通過してしまうと、国民の知る権利がないがしろにされるのではないかと危惧する声が上がっているからです。

 日本の情報公開制度は、基本的に情報公開法という法律で規定されています。しかし情報公開法はあくまで存在している文書を公開するためのルールです。きちんとした文書が政府の中で作成・管理されていなければ情報公開法は意味を成しません。

公文書管理法は2011年に施行されたばかり

 文書の作成・管理に関する法律は公文書管理法で規定されているのですが、驚くべきことに、この法律が施行される2011年4月まで、日本では公文書を管理するための法律が存在していませんでした。政府機関は公務員の勝手な判断で文書を作成したり破棄している状態だったのです。このため年金記録が存在しない、重要な外交文書が公務員の都合で破棄されるといった問題がたびたび発生していました。

 公文書管理法の施行によってとりあえず政府機関はすべての文書をルールに従って管理することが義務づけられましたが、法律の施行後も震災に関連した会議の議事録が作成されないなど、法律はないがしろにされたままです。また情報公開法が先に施行されてしまったため、各省の公務員は、情報公開法の施行を前に、自分達に都合の悪い文書はすべて破棄してしまいました。このため、過去に遡って国政を調査することが極めて難しくなっています。

 情報公開法そのものについても不十分な点が多いと指摘されています。現行の情報公開法では、情報の開示をめぐって裁判になった場合、裁判官が該当する文書を見て開示の必要性を判断することができません。これでは政府にとって都合の悪い文書はすべて非開示にすることができてしまいます。また情報公開請求にはお金がかかるため、資金力がないと大規模な情報公開請求ができないような仕組みになっています。

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最終更新:2016/2/6(土) 3:06
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