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「PM2.5」による大気汚染 地球温暖化が影響か

2013/11/4(月) 9:53配信

THE PAGE

 本格的な冬のシーズンを迎えようとしている中国で、深刻化している微小粒子状物質「PM2.5」による大気汚染。その発生には、大陸上空にあるシベリア高気圧の勢力が影響していることが、九州大学応用力学研究所の研究で分かった。同物質の中国から日本への“越境汚染”も心配されており、今後の東アジア地域の気象状況にも注意は必要だ。

「PM2.5」とは ぜん息や肺がんなどを引き起こす

 「PM2.5」は、大気中に浮遊している直径が2.5マイクロメートル(μm)以下の超微粒子のこと(1μは100万分の1)。その粒子の大きさは、髪の毛の太さの約30分の1と、かなり小さいため、ヒトの肺の奥深くまで入り、ぜん息や気管支炎、肺がんなども起こりやすくなる。世界保健機関(WHO)の専門組織も10月17日に、PM2.5などの大気汚染物質による発がんリスクを最高レベルの危険度に分類したことを発表した。

 なお、PM2.5の主な直接の発生原因は以下とされている。

・焼却炉のばい煙
・自動車の排ガス
・山火事の煙

 上記以外には、工場や家庭などでの燃料燃焼によって排出された硫黄酸化物や窒素酸化物などが、大気中で光やオゾンと反応して発生する。

 日本では、大気汚染によるリスクに関して、2009年9月にPM2.5の環境基準が以下のように設定されている。
「1年平均値 15μg/m3以下 かつ 1日平均値 35μg/m3以下」

 近年は規制対策によって、大気中のPM2.5濃度は減少傾向にあったが、今年1月に中国・北京などでPM2.5による高濃度スモッグが発生し、日本への健康影響が強く懸念されるようになった。このため環境省は今年2月、これまでの環境基準に加え、「1日平均値が同70μg(1時間値で同85μg)」を超えた場合に、住民への注意喚起を行うことなどの対応指針を作った(なお、11月2日の北京市内における大気中のPM2.5の濃度は1立方メートル当たり388μgを記録している)。

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最終更新:2016/2/10(水) 3:36
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