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公務員制度改革 法案のキモ「内閣人事局」は機能する?

2013/11/11(月) 12:52配信

THE PAGE

 政府は11月5日の閣議で公務員制度改革関連法案を決定しました。官邸主導で府省の縦割り人事をなくすことが主な狙いと言われています。公務員制度改革法案はこれまで何度も国会に提出されたものの、すべて廃案になっているのですが、果たして今回の法案の行方はどうなるのでしょうか?

人事院の機能は残る

 今回の法案の中核となるのは、各府省の幹部人事を一元管理する「内閣人事局」の新設です。これが実現すると、審議官級以上の幹部約600人の人事異動について、首相や官房長官の主導で決定することができるようになります。これによって縦割り行政がなくなり、官邸主導の政権運営が実現できるとしています。

 これまでも、約200人の次官や局長の人事については内閣の承認が必要でしたが、今回の法案では、この対象枠が広がるとともに、幹部人事を専門に扱う組織が作られる点が大きく変わっています。

 しかし今回の改革法案は仮に施行されたとしても、実際にはあまり機能しないと指摘する声もあります。内閣人事局が管理するのはあくまで幹部人事だけであり、公務員全体の雇用を司る人事院の機能はそのまま残されるからです。また幹部人事についても、身分保障といった重要な部分は引き続き人事院が管理します。官邸は、幹部の人事について降格までは指示することができますが、それ以上のことについては権限がないのです。

 公務員の身分は民間企業の社員と異なり、法律によって堅く守られています。給料を下げたり、クビにすることは原則として出来ない仕組みになっています。政府を会社にたとえれば首相は社長ですが、能力のある社員を抜擢したり、問題社員を解雇したりすることができないのです。今回の法案では、幹部を一定のルールの中で抜擢したり、降格することができるようになりましたが、懲戒や解雇ができないという状況は変わりません。

「馬鹿な首相がでてきたらどうするんだ」

 公務員制度改革法案に関する一連の議論を見ていると、日本の民主主義に対する考え方に、先進諸外国とは根本的な違いがあることが分かります。与党内には、この法案に反対する公務員の意向を受けた慎重派議員も多く存在しています。官邸に人事権を付与することについて「馬鹿な首相がでてきたらどうするんだ」という趣旨の発言もあったと報道されています。このことは、国民から選ばれた人物がリーダーシップを発揮する事は危険なことである考える人が一定数存在しているということを示しています。

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最終更新:2015/9/9(水) 4:21
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