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掛布が語る「阪神の決めポーズ問題」

2013/11/28(木) 11:15配信

THE PAGE

 阪神は、今シーズン、誰かがホームランを打つと、迎えいれてベンチの前で全員でスタンドに向かって両手で指差すというパフォーマンスをしていた。球団は「グラッティ」という愛称までつけたらしい。ずっと心の中で首をかしげていた私は、テレビの番組で「相手チームへのリスペクトに欠く行為だから止めたほうがいい」と発言した。その発言は「阪神のパフォーマンスに掛布が渇!」と波紋を広げメディアにも取り上げられた。

 私は、今秋の高知・安芸キャンプにGM付育成&打撃コーディネイターとして参加したが、「あのパフォーマンスを来季はどうするのだろうか」と考えたことも、球団の誰かと議論したこともなかった。ただ、そのシーズン中の私の発言が、選手個々の記憶には残っていたのだろうか。「選手が来季のグラッティを行うかどうかを検討している」というような報道があったと人伝てに聞いた。

 まず大前提として書いておかねばならないのは、私は、彼らに、そのパフォーマンスを「止めろ」とも、「やれよ」とも言える立場にないということ。来春のキャンプでは、発案者の一人とされている西岡剛らとも顔を合わせるだろうが、私の方から、そのことについての私見を語ることはないだろう。今回は、このコラムにて、あくまでも一人の野球人、一人の阪神OBとしての個人的意見を整理して書いておきたい。

 あのパフォーマンスは、本当にファンが望んでいるものなのだろうか。喜びを表現する形とは、緊迫した激しいゲームを戦い、その中で、本当に感動したとき、興奮したときに自然に出てくるものだと思う。内面から、激しくほとばしるようなパフォーマンスだ。ここ一番や、大事なゲームを決める場面で、その一打が出た時に、自然と出るパフォーマンスならば違和感はない。私は、そういう表現こそが、ファンの望んでいるものだと思う。

そして厳しい言い方をするようだが、あのようなパフォーマンスで魅せる前に、もっと大事な野球で魅せることが重要ではないだろうか。惨敗を喫している試合で、焼け石に水のようなホームランが飛び出て、あのパフォーマンスを見せられても共感は得ない。

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最終更新:2015/10/21(水) 4:13
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