ここから本文です

ネット通貨ビットコインは世界通貨になれるの?

2013/12/5(木) 12:44配信

THE PAGE

 インターネット上で流通する通貨「ビットコイン」が話題となっている。単一の発行元が存在せず、国家や中央銀行による裏付けがない通貨だが、流通量が拡大し、現在では80億ドル(8150億円)に達している。海外を中心にビットコインを受け付けるネットショップが出てきているほか、日本円やドルとのネット交換所もある。すでにFXのように為替の投機対象にもなっている。

【表】ビットコインのメリットとデメリット

 一方、高い匿名性に乗じて不正な資金の決済に使われるなど負の面も目立ってきており、米国では当局が規制に乗り出している。

 国家の管理を受けない通貨であることから、既存の金融システムに対するアンチテーゼとしてもてはやす動きがある一方、関係者による単なる金儲けであるとの冷ややかな見方もある。

謎の人物「ナカモト・サトシ」が提唱

 ただ「ナカモト・サトシ」と名乗る国籍不明の謎の人物が2008年に提唱したこのシステムは、非常によく練られたものであり、投下労働価値説と金本位制をミックスした制度として緻密にデザインされている。通貨制度の本質をズバりと突いており、知的な興味関心の対象としては非常に面白い存在であるといえる。

 通貨が通貨として機能するためには、その信用を裏付けるものが必要となる。分かりやすいのは金本位制で、多くの人がその希少性を認める金に対して、一定割合の通貨の発行を認めるという制度である。一般に国家など、権力(独占された暴力装置)を持つものが、金を一元的に管理することで制度が成り立つ。

 だが金本位制は、金の保有量以上に通貨を増やすことができないという致命的な欠陥がある。経済が成長し貨幣需要が増大しても実際の通貨供給が追い付かない、あるいは不況下で金融を緩和するという政策が実施できないなど多くの弊害が露呈した。

 このため現在では金の裏付けをなくした制度が導入されており、通貨は無制限に供給することができるようになっている。現代において貨幣の価値を担保しているのは国家権力だけということになる。

1/2ページ

最終更新:2016/2/23(火) 4:06
THE PAGE