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浅田真央 トリプルアクセル失敗の意義

2013/12/8(日) 0:05配信

THE PAGE

 浅田真央は、少し首をひねってから笑顔に戻った。
 笑いと悔しさ。

 同居した2つの表情は、グランプリファイナルの連覇(歴代最多タイの4度目)という歓喜、その裏にあったトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の失敗、そして課題の発見という複雑な感情から生み出されたものだ。

 「アクセルに2回挑戦したんですけど、失敗してしまって……途中から体力が持つかなという心配がありましたが、どうにか滑りきることが出来ました」
 2度、チャレンジしたトリプルアクセルの大技。一度目は着氷に失敗して転倒した。2度目は、両足着氷となってしまうミス……。WEBサイトのアスリートジャーナルで、コラムを執筆している元全日本選手権準優勝の中庭健介氏は、「一度目に失敗したのに演技構成を変えずに、そのまま2度目にチャレンジした勇気を評価したい」と言う。

 「一度目のミスは、上体が少し後傾となり踵から着氷する形になりました。おそらく高さを意識して前後に軸がぶれたのだと思います。2度目は、その修正を心がけたのでしょう。今度は、少し思い切りに欠けて勢いが足りませんでした。練習では成功していましたが、この大舞台でチャレンジした勇気が素晴らしい。後半の演技に自信を持っているからこそできたものだと思うのですが、転倒すれば、音に遅れますから、再び合わせるためスピードを上げて対応する必要も出てきます。体力的にもメンタル面でも、様々な影響が出るにも関わらず後半にしっかりと立て直しました。今回、試したことは、間違いなくオリンピックの金メダルを意識してのものです。ソチで金メダルを獲得するには、2つのトリプルアクセルが必要だと考えているのでしょう。僕も、その考え方には賛成です。もう大会が少ないですから次の全日本でも同じプログラム構成で挑戦してくるのではないでしょうか」

 トリプルアクセルはリスクを伴うジャンプでもある。ミスをすれば、転倒から起き上がる際に大きく体力をロスするし精神的ダメージも大きい。しかも、中庭氏が説明したように、本来、すべての演技の成功を想定してプログラムが作られているので、ミスをすれば音楽のテンポに遅れ、それを取り戻すためのチェンジオブペースが必要となり、大きなエネルギーを使う。

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最終更新:2015/6/12(金) 4:44
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