ここから本文です

消費増税で「軽減税率」 デメリットは何?

2013/12/13(金) 10:00配信

THE PAGE

 自民・公明の両党は、2014年度の税制改正大綱において、生活必需品などの消費税率を低く抑える軽減税率の導入を明記しました。軽減税率の導入には賛否両論がありましたが、実際に導入される場合には、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

政治利権になるおそれ

 軽減税率は消費税増税後も、生活必需品など特定品目の税率を据え置いたり、より低く抑えるための措置です。低所得者層は、可処分所得における生活必需品の割合が高いため、消費税が導入されると生活が苦しくなってしまいます。これを回避するために、食品などの税率を低くするのが軽減税率導入の狙いです。欧州などは日本の消費税に似た付加価値税を導入していますが、これらの国の多くが、生活必需品の一部に軽減税率を適用しています。

 しかしこの軽減税率には、政治的な面と実務的な面でいくつかの問題があるといわれています。政治的には、どの品目を非課税にするのかという部分が容易に政治利権になってしまうという危険性が指摘されています。非課税の扱いになれば、その製品の売上げは課税対象となる製品よりも増えますから、各業界は何としても自分達の扱う製品を非課税にしてもらおうと必死で政治家に陳情することになります。実際、与党の有力議員の所には各業界団体の人たちが列をなしているのが現実であり、場合によっては汚職の温床となってしまいます。

 何が生活必需品で何がそうでないのかについては客観的な基準がありませんから、恣意的な部分を排除するのはなかなか困難といえます。マスコミ業界が要望している新聞や書籍などは、適用対象としてふさわしいのか意見が分かれる分野の代表例といってよいでしょう。

煩雑な事務処理、中小企業で混乱も

 一方、実際に軽減税率が導入されるとなると、事務処理が煩雑になるという問題があります。日本は中小企業のIT化があまり進んでいません。このため複雑な処理に対応できない会社も多く、多くの混乱が予想されています。このため自民党では、軽減税率導入の時期は明示せず、導入を決定してから1年程度の準備期間を置くべきだとしています。

1/2ページ

最終更新:2016/2/5(金) 3:17
THE PAGE