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大企業の交際費「50%まで非課税」の効果は? 消費増税対策

2013/12/13(金) 11:00配信

THE PAGE

 政府は来年4月からの消費増税対策の一つとして、大企業における交際費の一部を非課税とする方針を打ち出しました。企業の接待を活発化させ、景気の落ち込みを防ごうというものですが、現実的にあまり効果はないと考えた方がよいでしょう。

 現在の税制では、資本金1億円以下の中小企業に限り、年間800万円まで交際費を経費に算入して非課税扱いにすることができます。一方で大企業は交際費の全額が課税対象となっており、経費に算入することはできませんでした。

交際費総額の大半は大企業

 新しい制度では、資本金1億円を超える大企業については、50%まで非課税とすることを認めるというもので、中小企業についても従来のルールと新しいルールを選択できるようにすることが検討されています。

 現在、交際費を支出している企業は全国に約230万社がありますが、このうち大企業はわずか2万社と100分の1以下しかありません。一方で、交際費全体に占める大企業の割合は20%以上を占めています。1社あたりで考えれば、全額課税されるにもかかわらず、大企業の方が圧倒的に多くの交際費を支出していることになります。

 考えてみれば当たり前ですが、あまり儲かっていないのに交際費をバンバン使う会社はそう多くはありません。利益を上げているのは圧倒的に大企業が中心ですから、交際費の支出も大企業が中心になるわけです。

 交際費の一部を非課税にする効果を考えるには、大企業が制度の改正によってどれだけ多くの交際費を追加支出するのかについて検討する必要があります。

手元の現金はいくら増える?

 資本金1億円超で、利益を計上している企業の数は約1万2000社あり、交際費の総額は4600億円になります。新制度ではこの金額の半分まで非課税になるわけですから、理論上は2300億円に対して法定税率である約50%が課税され、企業の手元に残る現金は1150億円増加することになります(つまりその分、政府の税収が減る)。

 しかし企業はこの浮いた分をそのまま追加の交際費には使いません。非課税となるのはあくまで金額の50%までですから、浮いた分をすべて追加の交際費に使ってしまうと、会計上の利益が減るだけでなく、手元に残る現金がさらに減少してしまうからです(少なくとも財務担当者はそう考え、むやみに交際費を増やさないよう社内にクギを刺すでしょう)。

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最終更新:2016/2/15(月) 4:42
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