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生活保護法が改正 何がどう変わるの?/秘密保護法の陰で成立

2013/12/21(土) 9:00配信

THE PAGE

 特定秘密保護法の陰に隠れてあまり目立ちませんでしたが、秋の臨時国会では、生活保護法の改正案が可決成立しました。著名なお笑いタレントの親族が生活保護を受けていたことを国会議員が問題視するなど、生活保護制度については、様々な批判が寄せられてきました。法律の改正によって、生活保護制度はどのように変わるのでしょうか?

給付のハードルが上がる

 改正生活保護法では、保護を受けるハードルが従来に比べて格段に上がることになります。これまでは申請の意思さえ示せば、口頭でも申請の手続きを始めることができましたが、これからは原則、申請書の提出が必要になります(特別な事情がある場合を除く)。また親族などに対して生活状況の報告を求めることができるようになったほか、必要に応じて、親族の収入や資産などを金融機関に照会したり、申請者の雇い主に対して報告を求めることも可能となりました。

 生活保護は本来、困窮した人を助けることが目的の制度です。家族から暴力を受け着の身着のまま逃げてきた人や、軽度の知的障害などがある人、深刻なトラブルを抱えた人などが想定されていますから、申請にあたっては、むやみに親族や関係者に照会することはしないような仕組みになっています。

しかし現実には、扶養できる親族がいる場合や、申請書をきちんと用意できない人は門前払いとなり、給付が認められないケースも多くなっています。今回の改正は、基本的によほどの状況でない限り、給付を行わないという現状を法律が追認した形と考えてよいでしょう。

トラブル恐れて申請あきらめる?

 生活保護の不正受給が問題となっていますが、今回の改正でそれが防げるのかというとその可能性は低そうです。不正受給を試みる人は、組織的にこれを行うケースが多いといわれています。書類を完璧に揃え、照会があっても大丈夫なように関係者が十分に準備をすることになります。したがって目的を持って不正受給を試みられた場合には、改正法でも打つ手がないでしょう。

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最終更新:2016/2/8(月) 4:15
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