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日本外交 2014年はここに注目 「尖閣」に進展はあるか 靖国参拝の影響は?

2014/1/6(月) 10:30配信

THE PAGE

「尖閣」のカギ握るのは米国

 2014年は日本の外交・安全保障がヤマ場を迎える年になりそうです。2013年は尖閣諸島問題に明け暮れた1年でしたが、今年はこの問題について何らかの進展があるかもしれません。カギとなるのはやはり米国の動向です。

[図] 領空と防空識別圏

 中国は日本政府が尖閣諸島を国有化して以降、1年半にわたり、月15隻程度のペースで領海侵入を繰り返しています。尖閣諸島は日本の領土であり、日本が実行支配を行っています。中国はこうした現状を軍事力で変更しようとしているわけですが、その背景にあるのは、中国の基本的な国家戦略です。

 中国は、王朝時代に冊封(中国が朝貢してきた周辺諸国に対して統治を認め主従関係を結ぶ外交政策)を行っていた地域の周辺を第一列島線と定め、この海域における中国の権益を確保する方針を明確に打ち出しています。

中国が譲歩する可能性は低い

 具体的には九州・沖縄から台湾・フィリピン・インドネシアを結ぶ線がこれに該当するのですが、この周辺海域の海洋権益は国際紛争になっても確保するという方針を国家戦略として定めているわけです。つまり、よほどのことがない限り、中国がこの問題で譲歩する可能性は低いということになります。

 もっとも現在の中国の軍事力を考えると、日本や米国と直接衝突することは回避したいと考えているはずです。このような状態において、中国が何らかの譲歩をするとなれば、やはりそれは米国の意向を受けた形となるでしょう。

 米国と中国は、2013年6月に行われたオバマ大統領と習近平国家主席による首脳会談をきっかけに、アジア太平洋地域の安全保障問題について継続的な交渉を行っています。

 中国は2013年11月、尖閣諸島の上空を含む空域に一方的に防空識別圏を設定しましたが、米国のバイデン副大統領はその直後に日本と中国を訪問し、中国に対して懸念を表明しました。ただバイデン副大統領の訪中は、以前から計画されていたものであり、防空識別圏の問題以外にも、かなり突っ込んだ議論が行われたと伝えられています。

 米国は、旧ソ連とは異なり中国を完全に敵国としてはみなしていません。しかも米軍は、10年間で4870億ドル(約50兆円)という史上最大規模の軍縮を行っている最中であり、体制のスリム化を図っています。中国とは何らかの妥協をしたいというのがオバマ政権のホンネともいわれています。

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最終更新:2015/6/11(木) 4:53
THE PAGE

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