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V5した帝京大ラグビー強さの秘密

2014/1/12(日) 20:07配信

THE PAGE

強力フォーワードとバックスの融合

 鳳凰のチームエンブレムが刻まれた赤いジャージィは、もはや強さの象徴か。2014年1月12日、東京は国立競技場。帝京大が大学選手権の連覇記録を5に伸ばした。決勝戦で早大を41―34で下したが、ある意味、スコア以上の力量差を示した。

 キックオフ直後、早大のノーホイッスルトライを許した。以降も日本代表のセンター中村亮土主将が、対面の坪郷勇輝の徹底マークにあい、バックスの大外への攻めをことごとく阻まれた。それでも帝京大は慌てなかった。岩出雅之監督は言う。

 「勝因はフォワードの頑張りです」。相手が自信を持っていたスクラムをコントロールし、得意の力勝負でもじりじりと前進できた。前半に挙げた2トライは、敵陣ゴール前でのラインアウトからフォワード陣が塊となって取ったものだった。

 チームが力業で優勢となるなか、センター中村主将にパスをする役の1年生スタンドオフの松田力也は、「亮人さんがマークされている。逆に自分の前が空く」とランを多用し始めた。若くして準代表にあたる「ジュニア・ジャパン」の一員となった逸材だ。判断力と、才気に定評がある。後半15分、その松田が、パスの素振りを入れながらの大きなランを繰り出す。この直後、自身2度目のゴールライン越え。スコアを34-10と広げた。

 後半の中盤あたりはややばたついた。「数で勝つ」と意気込む早大の波状攻撃を喰らい、平林泰三レフリーにしばし反則を取られた。3連続トライを許し34-29と5点差に迫られた。しかし、帝京大はパニックにならなかった。彼我の実力差に、絶対の自信を持っていたからだ。スクラムと肉弾戦で身を削った2年生のフッカー坂手淳史は、こう断じている。

 「僕自身、焦りはしなかったです」

 後半30分、敵陣22メートルエリアに入った帝京大は、密集近辺での突進を重ねた。クラッシュ、クラッシュ、またクラッシュ。最後はフッカー坂手がダメを押した。3年生のプロップ森川由起乙の述懐。「最後にフォワードで勝てた。ワセダさんのメンタルをブレイクできたのではないかと思います」。ノーサイド直前に失点も、結局、7点差で逃げ切るのだった。

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最終更新:2016/1/26(火) 3:59
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